前回まではこちら⬇️
天下を競望せず…
わしは吉川元春(きっかわもとはる)の三男、広家(ひろいえ)です。
石見銀山を防衛する山吹城(やまぶきじょう)に向けて尼子(あまこ)軍が進軍してきた。
尼子晴久(あまこはるひさ)の陣では安芸・石見の国人、本城常光(ほんじょうつねみつ)がいた。
晴久「我らが山吹城を包囲すれば毛利は兵を出してくるであろう。常光、先陣として包囲するのだ。」
常光「はっ!毛利は戦上手。正攻法で攻めますか?」
晴久「心配致すな、まずは包囲し兵糧攻めを行う。そこで毛利は援軍の兵を繰り出してこよう。」
そこに…
「戻りました。」
晴久「うむ、毛利の様子はどうだ?」
「はい、毛利方は吉川元春、宍戸隆家(ししどたかいえ)、口羽通良(くちばみちよし)が琵琶甲城(びわこうじょう)に入っています。」
晴久「元就(もとなり)はいずこだ?」
「元就は周防長門の攻略に行っております。石見には不在です。」
晴久「元春には伝えたか?」
「はい、偽りを伝えておりました。元春は信じておりまする。」
常光「偽りとは?」
晴久「常光、謀で勝ってきた毛利に謀で落としてやるのだ。ふふふっ…影、元春から目を離すな。」
「…かしこまりました。」
尼子軍が進軍していることに元春らは軍議を開いた。
元春「尼子は山吹城を包囲して兵糧攻めをしてくるはず。」
通良「兵糧攻めは城を落とす常ですな。」
隆家「我らは尼子の背後を突きましょう。尼子の兵の数は?」
元春「忍びの報せによると、5,000で進軍しておる。」
通良「5,000?尼子にしては少ないですな。」
元春「備前攻めの退却に手こずって全軍を石見に向けることができないようだ。」
隆家「ならば、わしが山吹城の救援に行きます。」
元春「では隆家殿、7,000の兵を率いて救援をお願いいたす。」
尼子は本城常光率いる軍勢が山吹城への兵糧を運ぶ道を封鎖し、商人達に商品輸送を禁じた。
兵糧経路を完全に封じた常光の軍勢は、山吹城を包囲した。
毛利方の宍戸隆家が7,000の軍勢で出撃してきた。
隆家「包囲している尼子の兵を討て!!」
ところが…
隆家「⁉︎ なんだ?あの軍勢は?」
大軍勢が隆家の目に入ってきた。
隆家「くっ…万を超える大軍勢ではないか⁉︎」
それは晴久が率いる20,000の軍勢であった。晴久は忍原に出撃してきたのだ。
隆家軍は懸命に戦ったが、思ってもいない方向から攻められ大苦戦。
挟み撃ちに遭い、隆家軍は統制が取れなくなり敗走したのだ…
つづく…
にほんブログ村





