猛将親父 〜第14話 見張り台の次郎〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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目次





天下を競望せず…


わしは吉川元春(きっかわもとはる)の三男、広家(ひろいえ)です。





「興経(おきつね)が裏切ったと!?

天文11年(1542年)4月末、尼子(あまこ)の月山富田城(がっさんとだじょう)を攻めていた大内(おおうち)軍だったが、味方の吉川興経(きっかわおきつね)、三刀屋久扶(みとやひさすけ)、三沢為清(みさわためきよ)、本城常光(ほんじょうつねみつ)が尼子方に寝返ったのだ。


月山富田城跡

コアラ裏切った興経らは月山富田城を攻めると見せかけて、尼子方が開いた城門から堂々と入っていったんだよね



これを聞いた吉田郡山城(よしだこおりやまじょう)の美し(よし)は驚愕し倒れてしまったのだ。


次郎(じろう)は母、美しの枕元にいました。



次郎「母上、大事ありませぬか?」

美し「…大丈夫です…あれほど大内様に従っていた興経が寝返るとは…」


美しは吉川家出身、それだけに興経の行動は美しの心労に繋がっていたのだ。


次郎「母上、父上(元就)や兄上(隆元)が心配です。わしが迎えに行きたいのですが…」

美し「なりませぬ!2人とも覚悟の上の出陣です。そなたの役目はこの城を守ることです。」

次郎「されど、2人が討たれば…毛利家は…」

美し「次郎、なぜそなたの出陣が許されなかったか、わかりますか?万一のことを考えてのことです。」

次郎「万一の…此度のようなことの為に?」

美し「万一…2人が討たれたら、毛利家を守るのはそなたなのです。ぐふっ…」

次郎「母上、もうお休みください。」


次郎は美しを休ませた後、家臣らに命じ吉田郡山城内の守りを強化したのだ。





5月7日、大内軍は撤退を決め、毛利軍は殿(しんがり)となった。


尼子軍の追撃は激しいものだった。




大内軍は多くの家臣が討死、さらには大内義隆(おおうちよしたか)の養子、大内晴持(おおうちはるもち)をも失った。



次郎は吉田郡山城を守りながら、日々、城の見張り台で元就(もとなり)や隆元(たかもと)の帰還を待っていた。

吉田郡山城



次郎「…あれは…兄上!」


見張り台から隆元の姿を見つけた次郎は、すぐさま門から走り抜け、隆元に駆け寄った。



次郎「兄上!兄上!」

隆元「次郎、ただいま戻ったぞ。」


次郎は泣きじゃくっていた。


隆元「次郎、男が泣いてはいかぬぞ。ところで父上は戻っておるか?」

次郎「いえ、まだ帰っておりませぬ。兄上とご一緒ではなかったのですか?」

隆元「こんな場合、2人一緒で逃げてはならぬのだ。父上がどちらかが生き残るために別々に分かれたのだ。」

次郎「父上…」




それから2日経ち、3日経っても元就は帰ってこなかった。



次郎は見張り台でずっと元就の姿を探していた。

1週間経ち…


次郎「……ん、あれは…父上!父上が帰ってきた!父上だぁ!」



元就が帰還したのだ…。





つづく…






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