世は争乱…
我は室町幕府、第9代征夷大将軍・足利義尚(あしかがよしひさ)である。
長享3年(1489年)3月、我は決心した。
義尚「皆の者!今より陣を出でて総攻撃をかける!」
それを聞いた我の側近は尻込みをし出した。
側近の代表格である結城尚豊(ゆうきひさとよ)は我を止めた。
尚豊「御所様の出陣はお体にさわります。命に関わります。御所様は京にお帰りなり、義材(よしき)様に代わっていただきますゆえ。」
義尚「尚豊…このたわけ!!我は将軍ぞ!将軍が戦場から逃げる事はない!勝手なことを致すな!皆、今から出陣だ!」
その様子を細川政元(ほそかわまさもと)は後ろから見ていた。
我は馬に乗り駆けた。
側近どもは腰が引けていた。
政元は…
政元「そなたら!!御所様を守る側近ではないのか!?御所様お一人で戦場に行かすのか!?」
政元はそう言うと、馬に乗り、我の後を追い駆けた。
政元「細川の者ども!御所様をお守りするのだ!わしについて参れ!!」
政元『御所様は戦場で死ぬおつもりだ…。』
六角勢から矢が飛んできた。
義尚「くっ!!貴様らの矢など我に当たらぬわ!!」
我は矢を避け、打ち交わした。
六角勢は攻めてきた。
そこへ我の後から来た細川勢が突撃してきた。
政元「押し出せ!!」
義尚「政元!!」
政元「御所様!我らにお任せくだされ!!」
細川勢は勇猛果敢に攻めた。我も負けじと敵を斬り倒したが…
義尚「ぐっ…ゲホッゲホッ!!」
我は吐血し落馬した。
政元「御所様〜!!」
政元は我を安全な場所まで抱えて行った。
義尚「…まっ、政元…」
政元「御所様、敵は御所様の勇猛さで蹴散らしましたぞ。」
義尚「政元、我は将軍を見せれたか…?」
政元「充分にごさいます。ご立派な将軍でごさいます。」
義尚「…政元、我が死んだら…そなたが将軍になるのだ。」
政元「何をおっしゃいます…無理にございます。」
義尚「世は争乱…足利には世を治める力はない。力のあるものが世を治めるのだ……政元、最後の出陣…そなたと一緒で…嬉しかった………。」
我は生き絶えた…
政元「…御所様」
我は将軍のまま、戦場で死んだのだ…。
つづく…
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