世は争乱…
我は室町幕府、第9代征夷大将軍・足利義尚(あしかがよしひさ)である。
文明10年(1478年)夏、細川政元(ほそかわまさもと)と家臣の上原賢家(うえはらかたいえ)と紗奈(さな)は和泉国から船で阿波国に渡った。
賢家「うぇぇ〜」
政元「賢家、大丈夫か?」
賢家は船に不慣れで船酔いしたのだった。
賢家「申し訳ごさいませぬ…船に乗るのは初めてで…うっ…うぇぇ〜」
紗奈「賢家殿、情けないですよ!」
政元「よいよい、しばらく、ここで休んでいこう。」
政元らは小高い山の頂きにいた。
政元が頂きから周りを眺めていると、
政元「ん?あれは?」
政元は進軍する集団を見たのだ。
紗奈「あれは一揆…百姓の集団だと思われます。」
政元「土一揆(つちいっき)か?」
政元「どうやら集会のようだな。近くで見てみたい。行こう。賢家はここで休んでおれ。」
紗奈「政元様、気をつけなされ。」
政元と紗奈は集団の近くまで来た。
集団の前に1人の男が立った。
男「よいか!今から土倉を襲う!そして守護様に徳政を出させるのだ!」
集団「おぉ〜!」
政元は集団の前にいる男に注目した。
政元「あの男…ただの地侍か?」
紗奈「あれは…この地の守護、阿波細川家(あわほそかわけ)の細川成之(ほそかわしげゆき)様に仕える三好之長(みよしゆきなが)にございます。」
政元「三好之長…成之殿に反抗して、攻められたこともあると聞く。」
紗奈「そうなんです。畿内の土一揆でも之長が誘導していると噂がたつほどです。」
政元「成之殿は何をしているのだ⁈」
紗奈「成之様は最近、御出家なされたはず。」
集団は土倉を襲い破壊の限りを尽くしていた。
政元「これが…地方の現状か…」
その時、
之長「そこの小童⁉︎阿波では見ぬ顔だな…」
紗奈「我らは旅の商人でございます。」
之長「ほほぉ、しかし守護家は代変わりがあったばかりだし、このように一揆の最中だ。商売などできぬぞ。」
紗奈「…そうでごさいますか…」
之長「小童…商人の小童にしては、違う雰囲気を感じるの…」
之長は政元の顔をまじまじと見た。
政元「…私は商売を学んでいるところでございます。」
之長「そうか…まぁよい。早くここを去ることじゃ。」
紗奈「はい…では」
政元と紗奈はその場を去った。
政元は応仁の乱以降のひとつの下剋上を見たのでした。
政元らは阿波国から讃岐国へ入って行った…。
つづく…
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