白の執権 〜第157話 後鳥羽法皇の影〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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諸行無常の世の中…

我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が妹、竹子(たけこ)です。




泰時「帝が崩御された!?」

1242年2月、京の四条天皇(しじょうてんのう)様が12歳の若さでお亡くなりになったのです。


四条天皇


泰時「(ふう)、死因は何だ?病になったとは聞いていないが…。」

風「帝は近習のものたちを石で転ばせて楽しもうとされていましたが…誤って御自らが石につまずき、転倒したことが直接の原因です。」

泰時「なんと…」


コアラまだ12歳…遊びたい盛りなんだなぁ

風「京では亡き後鳥羽法皇(ごとばほうおう)様の祟りではないかと噂が流れております。」

泰時「また馬鹿なことを…。帝は12、後継ぎとなる子はおらぬ。」

風「そのことにございますが…六波羅探題(ろくはらたんだい)の重時(しげとき)様より文を預かっております。」




重時の文には摂政である九条道家(くじょうみちいえ)が次の帝に忠成王(ただなりおう)を推薦していると書いてあったのです。


泰時「忠成王…かつて後鳥羽法皇と承久の乱(じょうきゅうのらん)を起こした順徳上皇(じゅんとくじょうこう)の御子ではないか!」


順徳上皇


コアラ順徳上皇さんは承久の乱の後、佐渡島に流されたんだよね。



風「殿、いかがされますか?私が殿の意思を京に伝えます。」

泰時「乱を起こしたものの子に権力を持たせれば、また大乱が起きかねん。わしは土御門上皇(つちみかどじょうこう)に再び京に入ってもらいたかったのだ…」


土御門上皇


コアラ土御門上皇さんは承久の乱には関わってないけど父である後鳥羽法皇さんや弟の順徳上皇さんが流されたのに自分が京にいるのは忍びないと言って自ら望んで土佐に流されたんだよね


風「土御門上皇様…殿が土佐から阿波国にお移りいたしましたが…そこでお亡くなりに…」

泰時「うむ、争いを好まず我らを手を携えられるお方だったが…土御門上皇には御子がいたはず。」

風「はい、邦仁王(くにひとおう)様です。今は殿の妹君の竹子様の夫、土御門定通(つちみかどさだみち)殿が養育しております。」

泰時「決めたぞ!鎌倉幕府は次の帝は土御門上皇の御子、邦仁王を推薦する。風、京の重時に至急伝えてくれ!」

風「かしこまりました。」




忍びである風は早速京へ走ったのです。


泰時『しかし…今だに後鳥羽法皇の影が残るとは…ここで断ち切らねばならぬ。頼むぞ、重時。』





そして次の帝は…。





つづく…
コアラ次回をお楽しみに〜










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