諸行無常の世の中…
我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が妹、竹子(たけこ)です。
1230年、母・光(ひかり)を亡くした泰時は武士の法を作るべく様々なことを学んでいました。
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泰時の元に家臣である長崎次郎(ながさきじろう)が驚くことを報せてきました。
次郎「泰時様!美濃国で雪が降りましたぞ。」
泰時「何を言っておる?今は夏ぞ、雪など降るわけがない。」
次郎「これは京の六波羅探題の重時(しげとき)様からの報せにございます。偽りではござらぬ。」
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泰時「重時が…」
泰時は空を見上げました。
泰時「誠のようだな…見よ、この空を。夏だというのに雨が多い。」
鎌倉では連日の雨で晴れの日が少ないのです。
泰時「次郎、時房(ときふさ)叔父上を呼んでくれ。」
泰時は時房や幕府の評定衆らと相談し、御家人たちに倹約をし米や作物を蓄えるよう命じました。
泰時はこのまま冷夏が続けば米や作物が育たないと考えたのです。
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泰時の予想どおりに冷夏は続きました。
洪水が起き溺死者が出たり、台風が来たりで夏とは思えないほどの気温だったのです。
そして米や作物は不作でした。
そして翌1231年は3月から餓死する者が大量に増えたのです。
泰時は御家人や領主たちに「施しをせよ」と命じました。
しかし、餓死者はさらに増加したのです…。
つづく…
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