諸行無常の世の中…
我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が妹、竹子(たけこ)です。
泰時は御所を囲み、後鳥羽上皇(ごとばじょうこう)様に目通りしました。
泰時は鎧を着たままの姿で目通りしました。
後鳥羽「…久しいの、泰時」
泰時「御目通り頂き嬉しゅうございます。此度の乱はもうじき治ります。」
後鳥羽「…そうか、朕が命じた謀臣を捕まえてくれたのじゃな。」
泰時「謀臣?奴らが此度の元凶ではごりませぬ。」
後鳥羽「何を申す?朕はあやつらの謀略に騙されたのじゃ。朕は鎌倉とは仲良くしたいのだぞ。」
泰時「……仲良く?」
バンッ!!
泰時は床を大きく叩きました。上皇様は驚き、顔を仰け反りました。
泰時「おとぼけめさるな!此度の義時(よしとき)追討の院宣、間違いなく上皇様から出ておるもの。今さら取り消しは通用いたしませぬ!」
後鳥羽「あぁ…朕を脅すのか?」
泰時「以前より上皇様が我らを悪く思っているのは調べがついておりまする!」
泰時「そんなお方が鎌倉と仲良くするなど信じられましょうや⁈ さらに上皇様に従い、我らと戦った武士を平気で見捨てらるお方を信じられましょうや⁈」
後鳥羽「……」
後鳥羽上皇様は何も言い返すことができませんでした。
泰時「…上皇様は宝剣を探されておりました。されど…見つかりません。それは信じられぬお方の元には宝剣は戻ってこないと存じます。」
後鳥羽「くっ、うぅぅ…」
泰時の言葉に後鳥羽上皇様は泣きだしたのです。
泰時「上皇様は御所よりお移りいただくことになりまする。されど鎌倉より沙汰が来るまでは、今しばらく御所にてお待ちくださりませ。」
そう言うと、泰時は下がりました。
その時…
人もをし 人もうらめし
あぢきなく 世を思ふ故に
もの思ふ身は
後鳥羽上皇様が歌を詠み、泰時の背中に聞こえきました。
泰時「…つまらなくとも民のために変えていかねばならぬのが政を預かるものの使命なのだ。」
敗走していた朝廷軍の山田重忠(やまだしげただ)は嵯峨般若寺山に落ち延び…
重忠「…悔いはあるが…しかたあるまい。もはやこれまで」
重忠は自害したのです。
一方、朝廷軍の総大将・藤原秀康(ふじわらのひでやす)は奈良にしばらく潜伏していたが、後に河内国で幕府軍捕らえられ京で斬首となりました。
そして私の夫で朝廷方に付いた大江親広(おおえのちかひろ)は行方不明になったのです。
京から離れていた私は戦が治まり、京に滞在している泰時の元に戻ったのです…。
つづく…

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