諸行無常の世の中…
我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が妹、竹子(たけこ)です。
「我こそは八幡宮別当阿闍梨公暁なるぞ!父の仇を討ち取ったり!」
雪降る鶴岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)にそう声が響きました。
泰時と弟の朝時(ともとき)、そして御家人らは石段を上がっていくと、そこは血が塗れていました。
斬られ倒れていたのは、実朝様の太刀持ちであった源仲章(みなもとのなかあきら)。
そして、もう1つは首が無い遺体だったのです。
朝時「鎌倉殿(実朝様のこと)はどこだ⁈」
泰時は首の無い遺体に触れ、
泰時「朝時…これが鎌倉殿だ…」
朝時「なっ、なんと!」
実朝様と一緒にいた公家らは、恐れおののき越しが抜けていましたがようやく発した言葉が
「斬った賊は八幡宮の裏手に逃げた…」
そこへ、石段を上がって執権・義時(よしとき)が現れました。
義時「皆の者!鎌倉殿を襲った賊を追え!!」
義時の号令で御家人らは八幡宮の裏山に駆け込んでいきました。
朝時「父上、お体が悪いと聞いておりましたが…」
義時「もう大事ない。それより賊は公暁(くぎょう)か?」
朝時「賊がそう叫んいました。」
泰時は義時に疑いの目を向けていました。
そして、
泰時「私はこれで…」
義時「どこへいく?」
泰時「公暁殿が犯人なら三浦義村(みうらよしむら)殿の館に行くかもしれません。義村殿とそちらへ向かいます。」
義時「そうだな。そちらは泰時と義村殿に頼む。」
泰時「……」
泰時は義時を疑っていました。
『父上は鎌倉殿が襲われることを知っていた…なのにそれを鎌倉殿に報せなかったのか…』
定景「殿!こんな矢文がきました!」
義村「また矢文か…今度はなんだ?」
そこには…
今こそ我は東国の大将軍である
その準備をせよ
公暁
泰時はそれを見て、
泰時「公暁殿が鎌倉殿を暗殺したのか…」
義村「先に伊原光吉(いはらみつよし)から来た文にはわしが政の頂点になるとあった…光吉と公暁が組んでいるのではないか?しかし、わしは政の頂点に立つつもりはないぞ!」
泰時「義村殿、わかっておりまする。やつらの目的は…」
義村は館の周辺を家臣らに怪しいものがいないか探らせました。
しばらくして…
「あぁぁ…」
バタンッ!
館の外の木の影から1人の僧侶らしきものがふらりと出てきて倒れたのです。
義村の家臣はそれを見て、
「怪しいものがいる!」
泰時と義村は館から出てきて、その僧侶を見て驚きました。
泰時「この僧侶は…」
その僧侶は公暁だったのです…。
つづく…

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