白の執権 〜第87話 実朝、上洛の思い〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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諸行無常の世の中…

我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が妹、竹子(たけこ)です。





泰時は三浦義村(みうらよしむら)の家臣・伊原光吉(いはらみつよし)のことが気になり、義村の娘で泰時と離縁した優子(ゆうこ)に密かに会いました。

コアラ優子さんと泰時さんは離縁しても好き合っているんだよ。



泰時「光吉のことだか…」

優子「光吉は確か私と泰時様が婚儀をした頃に三浦の家に仕えるようになった…と思います。」

泰時「気になるのは京から来たことだが、素性はわからぬか?」

優子「京では公家に仕える武士だったと聞いてます。…そんなに怪しいのですか?」




泰時「うむ…まだわからぬがあの目つき、只者ではない感じを受けたのだ。」


泰時はこのことを優子だけに話し、優子も光吉について調べることを約束したのです。





1215年に鎌倉に臨済宗の開祖・栄西(えいさい)がやってきました。

栄西




コアラ栄西さんは北条政子(ほうじょうまさこ)さん建立の寿福寺(じゅふくじ)の住職になったり、2代目将軍・源頼家(みなもとのよりいえ)さんの援助で京に建仁寺(けんにんじ)を建てたりしたんだよ。



将軍・源実朝(みなもとのさねとも)様は栄西から『喫茶養生記(きっさようじょうき)を献上されました。



実朝「茶は身体に良いとは聞いていたが、これには茶の栽培や養生が書いてある。皆にも拡めようぞ」

栄西「これは有難いことです。ところで鎌倉殿(実朝様のこと)は和歌に夢中だとか…」

実朝「お聞きでごさいますか。和歌を詠んでいると心が落ち着きます。弓矢よりそちらの方が向いているようです。」

栄西「いずれ上洛されてみてはいかがですか?京には和歌好きの方々がたくさんおられますから。」

実朝「いずれそうしたいものだ…」



この頃、幕府の政務は北条義時(ほうじょうよしとき)がほぼ仕切り、実朝様の出る幕はない状態でした。




翌年、栄西が亡くなりましたが、実朝様は我が夫・大江親広(おおえのちかひろ)を代理として上洛されていました。

親広は実朝様から寺社奉行として重用されていたのです。

コアラ親広さんのお父さんは幕府の実力者・大江広元(おおえのひろもと)さんだね。





1216年、政子様は1人の姫を実朝様に目通りさせました。



政子「鎌倉殿、こちらは鎌倉殿の兄・頼家の娘…美子(よしこ)です。」

実朝「兄上の…美しくなられましたな。」

政子「14歳になりました。美子を鎌倉殿の猶子にしてほしいのです。」

実朝「私の猶子に?」

政子「今後、美子もどこかの家に嫁ぎます。鎌倉殿の子となれば格が違いますからね。」

実朝「わかりました。妻も喜ぶと思います。」


コアラ美子さんは頼家さんの遺児の公暁(くぎょう)さんとは異母兄妹になるんだよ。




同年、実朝様はとんでもないことをしようとしたのです。


それは宋の僧侶・陳和卿(ちんわけい)に会ったことに始まります…。






つづく…
コアラ次回をお楽しみに〜








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