諸行無常の世の中…
我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が妹、竹子(たけこ)です。
「和田義盛(わだよしもり)討ち取ったり!」
義盛は四男・義直(よしなお)を討たれ、悲漢にくれているところを幕府軍に討たれました。
義盛さんは享年67才だったんだよ。
その報せを知った北条義時(ほうじょうよしとき)は、
義時「義盛を討ち取ったか!よし、大将のいない和田軍は総崩れだ!さらに攻めよ!!」
義時の号令で幕府軍はさらに和田軍を攻め、義盛の息子、義重(よししげ)、義信(よしのぶ)、秀盛(ひでもり)らも討死したのです。
義盛の三男・朝比奈義秀(あさひなよしひで)は、
義秀「クッ、北条め…皆の者、退け!退くのじゃ!」
剛勇の義秀は戦場から脱したのです。
義秀の他に義盛の長男・常盛(つねもり)や横山党(よこやまとう)の横山時兼(よこやまときかね)も逃げました。
ここに勝敗は決したのです。
泰時「父上、我らの勝利です。」
義時「うむ…されど逃れた和田一族は討ち取るのじゃ。」
泰時「すでに追手を放ちました。」
義時「泰時、此度のそなたの活躍は見事であった…最初は戦に反対しておったが…」
泰時「…我が北条が源頼朝(みなもとのよりとめ)様が築かれた武士の世を守らねばなりませぬ。そう決意したのです。」
義時「そうか…戦で我が軍も被害が出た。御所も燃えてしまった…再建せねばの!これからが大事だ!」
将軍の御所も和田軍の攻撃で燃えちゃったんだよね。
一方…逃げた朝比奈義秀は船6艘、兵500騎とともに安房国に渡りました。
義秀は自ら殿(しんがり)として最後に安房国に上陸したのです。
義秀「皆は無事上陸したかの?」
義秀の家臣「皆、バラバラに上陸しましたが、いずれ殿の元に集まるでしょう。」
そこへ…
矢が飛んできて、義秀らを襲いました。
義秀の家臣「ぐわぁぁ!」
義秀は矢を避け、
義秀「何奴⁉︎」
「さすがは朝比奈義秀!」
義秀の目に入ったのは、
義秀「そなたは…泉親衡(いずみちかひら)!」
親衡さんは今回の戦のきっかけを作った武士だね。
親衡「義秀…ここでそなたを討つ!」
義秀「何⁈ そなたは我らの味方ではなかったのか⁉︎ 」
親衡「わしは…この先の世を北条泰時にかける!」
親衡は太刀を抜きました…。
つづく…
次回をお楽しみに〜
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