諸行無常の世の中…
我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が妹、竹子(たけこ)です。
1213年5月、鎌倉の御所を攻めた和田義盛(わだよしもり)らはついに御所に火をかけました。
和田義盛の三男、朝比奈義秀(あさひなよしひで)はこの中、御所の惣門を打ち破り、南庭に乱入し幕府方の武士を次々に討ち果たしていました。
義秀「北条など、恐れるに足らず!!」
そこへ泰時の異母弟、朝時(ともとき)が飛び出してきたのです。
朝時「我は北条朝時!義秀!いざ勝負だ!」
義秀「かかってこい!」
朝時は義秀に向かって太刀で斬りかかりました。
ガチッ!!
朝時「くっ!」
義秀は朝時の太刀を跳ね飛ばし、次の瞬間!
ザクリッ!!
朝時「ぐわっ!!」
朝時は太もも辺りを斬られたのです。
義秀「覚悟!!」
義秀が太刀を振り上げ、朝時に斬りかかりました…しかし、その時!
義秀目掛けて矢が飛んできてました。
義秀「うわっ!!」
義秀は矢が刺さる寸前のところで避けましたが矢はかすり、頰から血が出てきたのです。
朝時と義秀が矢が飛んできた方向を見ると、そこには泰時がいたのです。
朝時「兄上!」
義秀「くくっ〜ぅ!北条泰時!こしゃくな!」
ヒヒィーン!
馬の鳴き声⁈
そこへ馬に乗った足利義氏(あしかがよしうじ)が現れ、義秀にかかっていきました。
義氏「朝比奈義秀!いざ勝負!」
泰時はその隙に朝時を抱えました。
泰時「朝時、今のうちに退くのだ!」
朝時「兄上…しかし、このままでは武士の名折れ。一太刀、義秀に浴びせとうございます!」
泰時「退く時を見極めるのも武士だ!今は退く時ぞ!」
泰時は朝時を抱えて、その場から退きました。
義秀と義氏は戦いましたが、義秀の強さにさすがの義氏も太刀打ちできず、馬上の手綱さばきで、なんとか逃げたのです。
義秀さんは義氏さんが逃げる時、義氏さんの鎧の袖を掴んだままだったんだ。でも義氏さんは手綱さばきが達者で逃げることに成功したんだ。
両軍は3時間戦いましたが、幕府軍は新たな兵が加わりましたが和田勢は兵が減り、疲労が重なるばかりでした。
義盛「このままでは自滅する…皆のもの、一旦退くのだ!」
和田勢は由比ヶ浜に退いていったのです…。
つづく…
次回をお楽しみに〜
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