諸行無常の世の中…
我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が妹、竹子(たけこ)です。
新田荘(にったのしょう)に入った泰時らが見たのは土地の開墾している武士たちでした。
しかし、1人だけ何もせず立っているものがいました。それが新田氏の4代目当主・新田政義(にったまさよし)でした。
政義の姿を見て祖母である新田尼(にったのあま)はきつく叱りました。
新田尼「これ!政義殿!皆が一生懸命働いているのに、あなたは何をしているのですか⁉︎ 」
政義「これはお祖母様、わしは新田の当主です。殿様です。殿様は何もせず見てるのが仕事でしょ。」
新田尼「愚かなことを…あなたが率先して働かなくてどうするのですか!いざ戦が起きても新田には兵を従えるほどの蓄えはありませぬ。だから開墾し作物を育てて蓄えておくのです。」
その時、新田尼が連れていた2人の孫、源太(げんた)と小次郎(こじろう)は開墾の作業に加わりました。
源太「祖母様、私たちも手伝うよ!」
新田尼はそれを見て、目を細めました。そして政義をキッと睨んだのです。
政義「わっ、わかりましたよ。わしもやりますよ。」
政義はしぶしぶ開墾の作業の輪に入っていったのです。
新田尼「恥ずかしいところを見られましたね。」
泰時「開墾は大事なこと…我らも手伝いましょう。」
新田尼「いえ、そんな…」
泰時「これも何の縁、弥助(やすけ)、次郎(じろう)、やるぞー!」
泰時は2人の家臣とともに開墾の作業に加わりました。
泰時が新田荘にいる頃、鎌倉では泰時の妻、優子(ゆうこ)は子の太郎(たろう)が自邸の庭で遊ぶ様子を見ていました。
太郎「母上〜、走るのが早くなりましたぞ〜」
優子「ホントですね、父上が帰ってきたら競争しなければなりませぬなぁ。」
優子は泰時がいつ帰ってくるのか心配でした。
そこへ優子の実父、三浦義村(みうらよしむら)が入ってきました。
義村「おぉ、太郎は今日も元気じゃの〜」
優子「父上、いかがされました?」
義村「泰時殿は足利に行き、今頃は上野国に向かっておるかの〜」
優子「…父上、忍びを使って泰時様を見張っているのですか⁈ 」
義村「泰時殿を三浦に取り込む…お前もそれをわかっておるだろう、その為に嫁に出したのだからな。」
優子「それは…」
優子は実父の三浦義村の笑顔に不安しか感じませんでした。
そして早く泰時が帰ってくることを願うばかりでした…。
つづく…
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