諸行無常の世の中…
我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が妹、竹子(たけこ)です。
1189年、奥州藤原氏(おうしゅうふじわらし)を滅ぼした源頼朝(みなもとのよりとも)様率いる軍勢が鎌倉に帰還しました。
頼朝「政子(まさこ)、無事戻ったぞ。」
政子「殿、お帰りなさいませ。無事のご帰還、嬉しゅうございます。これで殿の敵はいなくなりましたね。」
頼朝「いや、最大の強敵がまだいる。やらねばならぬことはまだまだあるのだ。」
政子「強敵とは…?」
頼朝「…まぁ、その話はよい。明日は此度の合戦の勝利の酒宴だ。準備を致せ。」
翌日、酒宴が行われました。
酒宴には合戦で活躍した御家人たちが集まっていました。
どの御家人も酒を飲み、歌い舞い、勝利の喜びを感じていました。
その酒宴に一際目立つ綺麗な女性がいました。
酒宴に参加している武士たちはその女性に見とれていました。
我が父・北条義時(ほうじょうよしとき)も同様でした。
義時「姉上(政子)、あの娘は誰ですか?」
政子「あらっ、義時が女性に興味を持つなんて珍しいわ。」
政子「あれは比企朝宗(ひきともむね)殿の娘で姫の前(ひめのまえ)といいます。」
義時「比企氏の娘…。」
比企氏は頼朝様の乳母、比企尼(ひきのあま)の一族で、比企尼は頼朝様が平治の乱(へいじのらん)で伊豆に流罪となっても頼朝様を支え続けた女性なんだ。
義時が姫の前に見惚れている姿を頼朝様は見逃さず、義時に姫の前を紹介したのです。
頼朝「義時、姫の前じゃ。綺麗な娘であろう。」
義時は顔を赤くして、
義時「北条義時にございます…。」
その後、酒宴は盛り上がり、白拍子の舞が始まりました。
白拍子の舞を見ていた義時は1人の白拍子を見入って…
義時「あの白拍子は……」
義時には白拍子の中に見覚えのある顔がいたのです…。
つづく…
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