世は群雄割拠の戦国時代。
わしは北条氏康(ほうじょううじやす)です。
1569年11月、武田信玄(たけだしんげん)が再び駿河国に侵攻してきました。
1570年になり、綱成(つなしげ)は氏政(うじまさ)に呼び出されました。
氏政「信玄が横山城(よこやまじょう)や蒲原城(かんばらじょう)を落としよった。」
綱成「信玄は先の小田原攻めで我らを抑えたと思っているのでしょう。」
氏政「このまま、我らが手をこまねいているわけにはいかん。今、相模国の国境に近い深沢城(ふかざわじょう)の普請を行なっておる。」
氏政「うむ。綱成は深沢城に入り信玄の侵攻を抑えるのじゃ。深沢城は要の城、綱成に任せたい。」
綱成「かしこまりました。我が嫡男・康成(やすしげ)も連れてまいります。」
氏政「頼むぞ。…行く前に大殿に会ってくれ。綱成と話がしたいそうじゃ。」
この頃、わしの体が病が侵攻し思うように動くことができなくなっていたのです。
綱成「大殿…お身体はいかがですか?」
氏康「綱成、この様じゃ。でも今日は比較的良いがの。」
綱成「御館様の命で深沢城に入ります。」
氏康「信玄が駿河を完全に支配下にしようとしておる…綱成に頼みがあるのじゃ。」
綱成「いかなることでしょう?」
氏康「このまま信玄と敵対しても得はない。北条は再び武田と同盟を結ぶのが得策じゃ。」
綱成「されど、北条は武田を牽制するため、上杉輝虎(うえすぎてるとら)と同盟していますが…。」
氏康「上杉は同盟を結んでも何もせん。先の武田の小田原攻めでは我らが武田の背後を攻めるよう依頼しても動かなかった。輝虎、京の将軍・足利義昭(あしかがよしあき)から武田と争わぬように言われてるらしいのじゃ。」
綱成「それも武田の策略の一つですね。」
氏康「うむ。綱成には深沢城に入るとともに密かに武田との和睦を探ってほしいのじゃ…うっ!」
綱成「大殿!大丈夫でごさいますか⁈ 」
氏康「大事ない。わしの命も長くはないだろう。武田との同盟を見て逝きたいのじゃ。」
綱成「大殿…わかりました。綱成、必ずや同盟を成功させてみせます。」
綱成は康成を連れ、1570年6月に深沢城に入ったのです…。
つづく…
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