私は北条早雲(ほうじょうそううん)の子・幻庵(げんあん)です。
(早雲は伊勢早雲(いせそううん)と名乗っています。)
早雲「氏綱(うじつな)、そなたに家督を譲る!」
ついに早雲は嫡男・氏綱に家督を譲ることを告げたのです。
氏綱「父上、謹んでお受け致します。」
早雲「今、わしは分国法を作っておる。出来次第、そなたに渡す…それとこれを見よ。」
早雲はあるものを懐から取り出しました。
氏綱「これは…?」
早雲「印判だ。領地と民を正しく統制せねばならん。郡代や代官が民に違法な命を出すかもしれん。当主が違法を取り締まるために使うものだ。」
氏綱「これで取り締まれるのですか?」
早雲「この印判のない書状は無効とするのだ。」
氏綱「なるほど、これを用いれば当主が直接、民を支配できます。」
早雲「支配ではない。民を守るために用いるのだ。」
それからまもなくして伊勢氏の家中に氏綱が家督を継いだことが拡がりました。
早雲は分国法をまとめながら、家中の主要な人物に会って今後も伊勢氏に従うことを再度、確認していたのです。
そして忍びの小太郎(こたろう)が会いにきました。
早雲「小太郎、そなたの弟・新次郎(しんじろう)のことはすまなかった。」
小太郎「御館様が謝ることじゃないよ。新次郎は民と御館様を守るために戦ったんだ。悔いはないはずだよ。」
早雲「そうか…小太郎、わしは隠居したが今後も我が家に仕えてくれるか?」
小太郎「当たり前だよ。俺たち忍びはこの先もずっと御館様の家に仕えるよ。」
早雲「礼を言うぞ。そなたには沢山助けられたからな。まさに風のような活躍…これからは風魔小太郎(ふうまのこたろう)と名乗るがよい。」
小太郎「なんか照れるけど…ありがたく名乗るよ。我が忍びの一族も風魔一族と名乗るかな。」
そして私も早雲に呼ばれ韮山城(にらやまじょう)に訪れました…。
つづく…

