シャンパンの泡の特性について、宇宙での泡やビールの泡との比較をしてみます。

 第24回は「シャンパンの泡・その2」についてです。

チャレンジしてみて下さい。

 

1.宇宙でシャンパンをグラスに注いだ時、発生する泡の大きさが一番大きいのはどこで注いだ時でしょうか?

① 木星

② 地球

③ 月

 

2.ピーナッツを食べながら飲むとシャンパンの泡はそうなるでしょうか?

① 何も変わらない

② 泡の大きさが大きくなる

③ 泡が消える

 

3.シャンパンの泡とビールの泡とでは立ち上るスピードはどちらが早いでしょうか?

① 同じ

② シャンパン

③ ビール

 

答えは、

1:③ 月

2:③ 泡が消える

ℚ3:② シャンパン

【解説】

 

 もし無重力の宇宙でシャンパンを飲んだらどうなるでしょうか?月や木星では泡はどうなるでしょうか?

答えは「重力の大きな木星では上昇速度は速く、泡は小さなものとなる」です。木星は重力が地球の100倍です。このため浮力も大きく上昇速度が速くなります。速度が速いと液面に達する時間は短いのでCO2を取り込めきれず、泡は小さいものとなります。

月ではその逆です。「重力の小さな月では上昇速度は遅く、泡は大きくなります」。月で宇宙飛行士がシャンパンを飲むと大きな泡がゆっくりと立ち上がるのを見ながら飲むという事となります。

 

 液面が一面の泡で満たされているシャンパンを飲むとき、口紅をした口で飲んだり、ピーナッツを食べながら飲むとシャンパンの泡ははじけるのを止め、泡がほどなく消えてしまいます。その理由は口紅やピーナッツに含まれる脂肪が原因です。

 

 同じ炭酸ガス含有のアルコール飲料でも、シャンパンとビールではその泡立ち方や泡の持続性が違います。泡が上昇するスピードはシャンパンの方がビールより早いのが、よく見るとわかります。これは、泡の表面の性質の違いがあるためです。

 



ご興味のある方は、「宇宙の泡、泡と香り、口紅と泡、ビールの泡との違い」・・・「シャンパンの表と裏側③」こちらをご覧ください。