週末、思うままにカメラを持って出かけることがある。
紹介できるような写真はそう多くないが、何を考えて撮っていたか思い出しながら、綴りたいと思う。

夏真っ盛り。

暑くて外へは出たくなかったが、そう言えばこの季節SLやまぐち号が走っているなぁと思い出し、島根県の津和野まで出かけることにした。

 

山口線の長門峡駅の近くに撮影ポイントがあり、ここには何度か来たことがあったが、今回もそこで狙いを定める。

他の場所も試してみたいが、車で行けるところとなると、なかなか数が少ない。

 

SLが長門峡駅を発車するのが、正午過ぎだったので、1時間前には現地に到着した。

それでも、もうかなりの方が三脚を立てていらっしゃる。

 

空いているところに三脚を立て、うだるような暑さの中、SLを待つ。

設定にはこだわりたいとMモードでの撮影とする。

シャッタースピードは、対象がSLなのでそう速くないと見積り、1/500秒に、絞りは開放、後はISO感度で明るさを調整する。

 

モード:Mモード
シャッタースピード:1/500秒
絞り値:F8
ISO感度:400
露出補正:0

(画像切り取りしています)

 

長門峡を発車する汽笛が聞こえる。

「この一瞬」のために賭けていると思うと、心臓もバクバクいっている。

このバクバクも結構、病みつきになると思った。

すると、独特のドラフト音を出しながら、やまぐち号がやってきた。

必ずしも連写する必要はないと思うが、撮り逃しがあると嫌なので連写にする。

 

モード:Mモード
シャッタースピード:1/500秒
絞り値:F9
ISO感度:400
露出補正:0

 

振り向きざまに1枚。

別のアングルから撮影されている方の向こうをSLがゆく。

列車を見送りながら手を振っている人もいる。

このくらいの余裕は持ちたいと感じた。

 

モード:Avモード
シャッタースピード:1/1000秒
絞り値:F8
ISO感度:400
露出補正:-1/3

 

今度は津和野の太鼓谷稲荷神社へ向かう。

お参りをした後、境内から山口線を見下ろせるポイントへ移動する。

すると、そびえ立つ山々を抜け、小さなSLがやってきた。

まもなく終点、津和野である。

 

上りの新山口行きも撮りたいと思い、津和野出発後の撮影スポットとして有名な場所へ移動する。

ここには、撮影者用の駐車場も用意されているので、安心して撮影できる。

…と思ったら、まだ発車まで2時間くらいあるにもかかわらず、よさそうな場所にはところ狭しと三脚が立てられている。

「これは無理!」と思って、せっかく苦労して止めた駐車場を後にする。

 

あとは、いつものところしかない。

津和野を出て一番最初の鉄橋である。

初めてSLを撮影して以来、ずっと来ているポイントであるが、逆光になるし、正直あまり好きではない。

見回してみても、一眼をもってきている人は多くなさそうだ。

 

モード:Avモード
シャッタースピード:1/250秒
絞り値:F8
ISO感度:-320
露出補正:+2/3

(画像切り取りしています)

 

津和野駅発車の汽笛が鳴って、ドラフト音が近づいてくる。

長門峡で撮った時ほどの緊張は感じない。

 

雲も出てきているのか、空が白っぽく今一つ。

やはり撮影場所は選ばなければならないと思う。