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健康診断を受けた病院からの直電をもらった瞬間から、思いっきり癌患者メンタルになった

平静を装いつつ、心のなかに爆弾抱えているような感じ?

 

 

受け取った紹介状はA4サイズで大きく、中にCDのようなものも入っている

なんが書いてあるんやろ~

この紹介状が毎日チラチラと目につき、気持ちはジェットコースターのように乱高下した

 

 

 

主人からは、

にやり1ヶ月半も先で大丈夫なの?

メンタルもつの?

考えすぎるとこあるからね・・・

 

と、言われていた

まああ 

そうよね 

結果 メンタルもたんかったね

 

 

 

 

仕事をしていても、初期治療のときに感じたつらさ、屈辱が鮮やかに蘇った

自分でもハッキリと癌の沼にはまっていくのがわかった

 

励ましの言葉をもらいながらも、心の中で もうすぐ死ぬ人 と思われているのが透けてみえながらも気づかぬふりをし、明るくふるまった痛すぎる自分が思い出された

 

 

 

再発していたら退職するしかない

何と理由をつけて退職しようか

ゴリゴリに入れられる検査のために何といって休もうか?

 

 

 

結果がわかってからどうすればよいかと考えればよいものを、グダグダ考え続けた

 

 

 

 

 

 

我が家にはガチの受験生がいる

県立の超進学校で常に深海魚、滑り止め私大受験無しでC判定の国立大学を1校だけ受けるというガチガチ受験生

 

 

この子のフォローに回るために行政書士試験を見送った

直前期で大事な時期なのだから、何とか家事は頑張りたいという気持ちはあったのだけど・・・

気持ちを奮い立たせても数日しかもたず寝込む日もあった

 

 

 

メンタル低空飛行状態で、何とか日常を回していたのだけど、ここで主人が地雷を踏みまくる

 

 

休日にDVDの整理をしていた主人

たくさんのDVDを広げて掃除をしながら、 私の生きる道 という草彅君主演のドラマをTVに映している

 

 

かなり昔のドラマで出演者みんな若い

余命1年を宣告されている教師が、その1年を有意義に濃密に過ごした記録のような内容

メンタルが弱った状態ではかなりきつい

 

 

 

イヤイヤ なんでこれ見る??

耐えられんよ

たくさんあるDVDからこれ??

 

 

消して!

見たくない

 

と、伝えるも消さない

1話から連続で録画しているこのドラマを2日間に渡って見ていた

 

 

 

 

私はもう気持ちが限界に達し、感情を抑えることができず泣きわめいて爆発してしまった

 

 

 

なぜ消してって言ってるのに消してくれないの?

なぜ私の気持ちに寄り添ってくれないの?

この状況を知ってるのはパパだけなんだよ

死ぬかもしれないと怯えている人の隣で、なぜそんなドラマみるの??

 

 

私のあまりの不安定さに主人は驚き、いちお謝ってくれたけど・・・

私も主人の配慮の無さに呆れと悲しい気持ちになった

 

 

 

それからというもの主人は、私に配慮するというよりは地雷を踏まないよう気をつけて生活するという感じになった

 

癌患者というのは孤独なんだなあと心底思った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は癌患者となった時から価値観が変わってしまったように思う

強烈な体験をすることで価値の置きどころが変わった

癌になった自分を受容するために日々努力してるつもりだけど、知らぬ間に自己中になってたのかな

 

 

生きていけるのか・いけないのか 

そこに価値を置いているのかな?

 

 

今のつらい状況の私に寄り添ってほしい

わかってほしい

と、心の中で思う

 

 

そして、自分の価値観からしか周囲も見渡せない

癌患者の私と、健康な主人

同じように感じていたものも、もう同じには感じられない

二人で綱引きしてるよう

 

 

寄り添えていないのは自分自身でもあると、落ち着いてみると感じた

 

 

 

 

 

 

 

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