流れ行くさきに~3.11 | フラメンコギタリスト樫原秀彦のブログ 

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日々の気づき
忘れるもの忘れないもの
変わるもの変わらないもの

あそびのくに2014~熊本県阿蘇坊中野営場
地球上で一番大きなティピーの中の焚き火ステージ。
9.11
の翌年から音楽活動を始めて10年。
3.11
を経て昨夏の選挙フェス。
僕が望む世界の在り方とはまるで逆へと日々変化していく世界。
それでも自分が壊れてしまうことを自分に許さず、懸命に生きてギターを弾き続け
同じ時の中で同じ思いの仲間達が僕を導いてくれたからこそ
ようやくこの阿蘇あそびのくに2014に、辿り着くことが出来たんだなーと感慨ひとしおだった。
それはきっと僕だけじゃなくて、台風19号が迫ってくる状況の中で
「あそびのくに」Son国王( Son Mituyoshi Sonoda ) https://www.facebook.com/sonmituyoshi.sonoda
の下に
集った国民11人が、多種多様なかけがえの無い思いを胸に抱きしめて
キラキラと輝く夢の様な時を、存分に謳歌している様に僕には見えたんだ。
その姿は本当に美しくて素敵だったよ。
ありがとう!ありがとう!

2014
1012日「あそびのくに2014~焚き火ステージ」
最初の一音を奏でた瞬間から
僕の五感と心は歓喜の雄叫びを上げていた!
アレグリア!アレグリア!
完璧な演奏とは言えないけれど
在るがままの僕達の姿と音楽を聴いてください。
ヨロシクお願いします!

出演
樫原秀彦(Flamenco Guitar&樫原由美(Vocal
発酵ジャー村君と味噌(焚き火番)
この手が触れてきたもの
棘の道→長崎の鐘→生きる光を求めて
③Al Aire
~くう(空)の中に
覚醒→Alegria~歓喜の詩
https://www.youtube.com/watch?v=MCsPYIcvsTI


⑤ZERO
Specialthanks
アラスカミツ(Vocal
https://www.youtube.com/watch?v=96ZLltTcBis



熊本10日間の旅、市内から阿蘇そして天草へ
東京から熊本へ、一緒に来たアラスカミツちゃんのお導きで
福島第一原発事故直後に、関東から天草へ移住した
信ちゃんファミリーの家に、僕達夫婦とアラスカミツちゃんの3人は
お世話になる事になりました。

試行錯誤を重ねて三年目。
無農薬で育てた古代米の稲刈りを、手伝わさせてもらったんだけど
釜なんか手にした事すらない僕達夫婦に、信ちゃんの奥さんの優実ちゃんが
釜の使い方を丁寧に教えてくれて、優実ちゃん本当にカッコよかったなー。

それから、自然農で育てた野菜で作った手料理を
子供達と一緒にご馳走になりながら
自分が人類としてどれだけ退化してしまったのか
どれだけ自然の摂理と、かい離した生き方をしてきたのか
そして、母親の愛情の深さをシミジミと感じ入っていた。


夜な夜な語り合う中で信ちゃんは
天草へ移住をしてからの葛藤や苦悩や家族への思いを
包み隠さず話してくれた。
僕が経験した事のない世界、初めて触れる種類の強さと優しさと思いやり。
僕はちゃんから心の深いところに
一粒の小さな種を植えてもらった様な気がする。
この種を僕はこれから大切に育てていこうと思う。



僕が幼少の頃に長崎で過ごした4年の間に
父と母は兄と僕を連れて九州のいたる所を旅した。
記憶に無いのだが、天草にも僕はかつて訪れていたらしい。
そこで天草最終日は、僕の希望をみんなに聞いてもらい
崎津天主堂に行く事にした。


崎津天主堂で静かに過ごした後は
「海月」というお寿司屋さんで束の間、放射能汚染の事を忘れて
念願の白身魚を食べるという快楽に、無我夢中で酔いしれている僕の目の前で
ミツちゃんが突然に「お寿司、美味しいね」と言いながら、ボロボロと涙を流し始めた。
きっといろんな思いが溢れてしまったんだね。
その涙の理由は聞かなかった。僕にはミッちゃんが自分の為でなく
その美味しいお寿司を食べさせたい
誰かのことを思いながら泣いている様に見えたんだ。
その姿を僕は、いつまでも忘れないでいようと思う。
さあ前を見て!次のステージに進む時だ!


新婚さんの気分で撮ってみようか!と言われて
パシャリ!うん。いい感じ!



・・・ということで、来春を目処に
僕達夫婦は豊かな水源と大地
火の国熊本の何処かに移住することにしました。
ははは!