【腰椎前方変位】
前回の記事がお気に召さなかったのか、読者が一人減りました(笑)
予想はしていたので、特に問題なしです。
ほんの20年前のこの国は、弱者からむしり取ろうとするのは一部の悪い奴と相場は決まってましたが、今では隣に、当たり前に存在したりします。
それが企業であっても、場合によっては近しい人でも、実に狡猾に準合法的(?)に、時に非合法的にそうしたりします。
ですから陽だまり通信を読んで、キミもお利口さんになりましょう。
と言いたいところですが、なにしろ通信の記述者自身が少々ボンクラが過ぎますから、
ちょっと難しいかなあ…(苦笑)
いずれにしろ皆さん、ご用心、ご用心。
さて今回は、実に順当に治っていった方の症例です。
「治しちゃダメだよ、いつまでも通わせるんだよ」と、業界に詳しい人どころか当のクライアント自身からさえ私は助言されますが(苦笑)、それは大抵は、実は治せる手腕を持たないところに通っているから。なので、まあ、治せるってやっぱりいいものなのですよf^_^;
状態
クライアントは30代の男性。
ここ数年腰痛を感じてはいた。そうしているうちにここ1カ月は特にひどくなっているという。
それは歩行時に目立って酷く、長い距離を歩くのが苦痛であると訴える。
動作検査では腰を反らした時に痛みが増し、更にその状態から回旋の動作を加えると顔をゆがめるほど痛みが出る。
更に特徴的なのは腰部少し上のほうに痛みがあるらしく、一般的な骨盤と背骨の境目とか臀部にはそれほど痛みを訴えない。
トリートメント
さらに詰めて検査をしてみると、これが珍しく(失礼)、ズレが生じている部分の腰椎は、すべて前方変位を起こしている。
背骨のズレ(変位)は圧倒的に後方変位というズレ方が多い。その後方変位に、しばしば部分的に前方変位が混じることがあるのだが、この方は全てが前方。
もっとも前方変位は見極めが難しい時があるのに、この方は比較的簡単に検出できた。何度か後方変位も疑ったが、結局最後まで前方で加療して寛解を迎えることになる。
あちこち悪いのは悪いのだが、主として胸椎12番というところと腰椎2番というところに強い問題があり、同調する格好で腰椎4,5番。加えて骨盤から肋骨にまたがる腰方形筋という筋肉にも強い張り感。
上記胸腰椎はカウンターストレインで、腰方形筋はマッスルエネルギーテクニックを使用。
1回目でだいぶ楽になるものの、腰部伸展時(反らす動き)にまだ痛みが。また、腰方形筋にも張り感が残る。そこで2回目はカウンターストレインと直接のほぐしも加えた。
2回目の加療後、普段は痛みを感じなくなったとのこと。伸展時の痛みも無くなる。が、腰方形筋がしつこい。
3回目の加療時は、ほぼ2回目と同じ内容を。
4回目来院時には、「長く歩くと脇腹に嫌な感じがくる」という。が、それ以外は経過良好。
であるため、あとはこの腰方形筋だけの問題とみて、この4回目の加療で打ち切ることにした。
脇腹腰方形筋は、マッスルエネルギーテクニックによく反応していたので、ご自分で日頃やって頂くことにした。やり方は簡単なので、クライアントもすぐに理解する。
ちょっと面倒ですが、1分かからないでできるため2~3日に一回、2か月は続けて下さいとお願いする。
その他骨盤に少しの問題、首・肩こりも持っていたが、これもかなり回復していた。
ということで、計4回。1か月で治りました。
感想
実は前方変位は、スラスト(ボキボキ)矯正が難しい変位だと聞く。
カウンターストレインが使えてよかった。
クライアントはまだ若く、しかも筋肉がかなりしっかりしていた。
背骨脇の筋肉も緊張はほとんど無く、ほぼ背骨の問題だったためカウンターストレインに良く反応してくれた。筋肉は腰方形筋と肩の肩甲挙筋、頭蓋底の圧縮もあったが、何しろ筋肉の状態がいいので経過がかなり良好。
また、ひどくしてからまだ1か月というのも幸運した。
歩行時の痛みは、腰椎5番と仙骨、骨盤寛骨の問題の事が多いが、
そう言えば腰椎2番とか胸椎12番でも、たまに訴えがあるなあ。立っている時の痛みとかね。
このクライアントは、ご自分での手入れをきちんとされていたら、今はきっと全くと言っていいほど問題ないはずだ。
また、そう願っています。