5月の頃からsnsで見ていたワンちゃんがいました。
とても可愛いシニアのワンちゃんでした。
毎朝その子の動画を観るのが楽しみでした。
デイジーが腎不全がわかったのと同時期にその子も体調を崩しました。
詳しい事はわからないのですが持病もあり薬の影響もあったのかみるみる悪くなり、飼い主さんはなにがなんでも助けたいとセカンドオピニオンを受けました。そこで手術をすれば良くなるかもしれないとのことで治療を始めていました。
手術も受けられました。
飼い主さん本人の希望だったのかフォロワーさんの思いだったのか、私はわかりませんが「手術や治療のための寄付」を募りました。
ワンちゃんは波はあるものの少しづつ回復し、デイジーはどんどんご飯を食べなくなりますがその子は固形物を食べられるようになり私は「良かった」と思いました。
そこで「治療費」について様々な意見が出ました。
どちらも正しいと思います。
言葉だけのやり取りの中、そして「命」に関わるナイーブな内容であることから大炎上となりました。
どの方も「動物への愛」に溢れています。
その後、そのワンちゃんは旅立っていきます。
動物はすごいな・・・強いな・・・優しいな・・・そう思います。
デイジーは生涯を通して医療費は大してかかりませんでした。
デイジーの最期の一ヶ月、私はまとまったお金を普段使わないお財布に入れておいていました。
私にとっては結構な額です。
デイジーの療法食やサプリメントなどはネットで購入したのでカード決済でした。
現金で払ったのは病院代だけです。
デイジーの病院は良心的な価格だと思っています。
たまに「こんなに安いの?」と思う時もありました。
それでもデイジーの葬儀代を支払って残りを見たらほぼありませんでした。
デイジーにいろんな病院を紹介されました。
すぐに状態は悪くなっていきましたので、身体の負担を考えてセカンドオピニオンは受けませんでした。
デイジーが「必要なし」と言ったこともありますし、私もデイジーを移動させる負担を選択しませんでした。
動物の医療は人間の医療並に進歩しています。
専門病院も増えました。
特別な治療は高額です。
そこで「動物の命の線引き」が生まれます。
「お金」です。
誰だって飼い主であれば助けられる命は助けたいです。
でも現実的な問題として「治療費」は存在します。
お金がある人だけが受けられる「動物」の治療。
動物の医療が進歩して難病の治療法が見つかってほしい・・・そう心から願っています。
でもその治療には膨大な治療費がかかるとしたら・・・
複雑な気持ちになります。
そこに飼い主さんの「罪悪感」が生まれるからです。
「うちに来なければ・・・」
「うちの子でなければ治療できたかも・・」
動物が一番飼い主さんに思ってほしくないことです。
動物は「格差」のない世界にいます。
そして動物は人間に対して「格差のない世界」を見せてくれています。
「みんなが同じなんだよ」
でも動物医療には格差があります。
地域格差もあります。
遠くて通えない・・・
動物が弱りすぎて通えない・・・
そんな格差が無くなったら良いのにな。
どんな動物もそれを飼い主さんが望むならば平等に受診できたらいいのに。
素晴らしい治療法、素晴らしい獣医さんをどの動物も平等に受けられたらいいですよね。
それとやはり往診の充実です。
「もうなにもできません。看取りのみです」と言われて家で動物を看ていて、吐いたり下痢したり痙攣したり・・・飼い主では対応できない状況になることはあります。
その症状だけでも取り除いて欲しいと願います。
それでも病院に連れて行けない・・・動かせない状況の時に診てくれる往診の先生。
母の時に痛感しました。
すぐにかけつけてくれた看護師さんや先生・・・
どれほど心強かったか。
私の理想は難しいのかもしれません。
「そんなの理想であって現実的ではない」そう思われるでしょう・・・
でも、動物が望んでいる「獣医療とは?」
動物が望む獣医療とは・・・
大好きな飼い主さんが穏やかで安心して動物と向き合える医療
それのみだと思います。
陽だまりのしっぽ
デイジー…
みんな同じならいいのにね。
お金とか場所とか超える世界ができると思うんだけどな…