母のベッドからの移動は弟に任せています。
弟はいつも母を抱きかかえているので、母の身体の変化などよくわかっています。
「軽くなり足がつかないほど筋力が落ちている。」
そう言っていました。
歩いてないものね。
ポータブルトイレに立つ時ぐらいです。
それも私がもたもたしていると座り込んだりします。
いかに迅速に下着とズボンを下げるか・・
尿取りパッドをつけているので上げるときはしっかり装着しないとパッドの意味がなくなります。
弟と呼吸を合わせてやっています。
寝返りも打てなくなり夜中に起こされます。
「トイレに行く。」と慌ててポータブルトイレを部屋に入れて用意しますが出ないこともしばしば・・・
おしっこは出してほしいのですが思うようには出ません。
「出たよ~」と言われると嬉しくなります。
最近、母が「てっちゃんが帰っちゃったらどうしよう」と考えています。
私も弟も「まだ1ヶ月もいるよ」と言うのですが弟がいない生活が不安なようです。
「◯◯ちゃん(主人)に向こうを引き払って来てもらおうと思うの」と言うので
「来てもらうのは構わないけど仕事行っちゃうよ。毎日はいないよ。」
「どうしよう、どうしよう…」そればかりグルグルしているようです。
母の様子は身体も心も毎日変わります。
それでも一ヶ月後の「自分」を憂いている母に期待しています。
介護の日々は大変ですが、母のいてくれる事が幸せであり、一日に何十回も呼ばれる名前。
二階にいても呼ばれているのではないか?と幻聴のようになっていますが、もういい加減にしてよ。と「何?」と強く言ってしまう事もありますが名前を呼ばれることの幸せ。
ミントの介護をはじめたばかりの頃、わからない事ばかりなのと毎日の寝不足で「いつまで続くのか?」と思った事が何度もありました。
その時に「介護をしなくて良くなる時はミントがいなくなる時。そうならば少しでも長くこの生活が続くことを選ぼう。」と思いました。
母の先の事はわかりません。
身体がどうなっているのか検査をしていませんので。
いま、安定している。
それだけです。
今日は初めて「訪問入浴」です。
明日は「訪問リハビリ」
母が楽しみにしているのは看護師さんが来る時だけです。
それでもきっと私達に「やれるだけのこと」をさせてくれるのだと思います。
私達は母の変化のスピードに必死で追いつこうとしていますが、母も私達が(ほぼ私が)あれこれと訪問サービスを使っているのに付き合ってくれているのだと思っています。
よし!全部やった!
そんな時に「やれやれ、やっと休める」と旅立つのではないだろうか?
そんな風に思っています。
動物達もきっと同じだと母と私を見ていて思います。
陽だまりのしっぽ 美香