カリグラフィーは、フレーズを書いてこそ
文字の美しさをより感じることができます。

私がインスタやブログに何気なく載せている作品、実は数々のステップを踏んでいるのです。

何もないところから、スラスラ書いていると思われがちですがそんなことはなく、
なかなか時間をかけています。

フレーズ選びから書き出し、デッサン、
試し書き、練り直し、書き込み、見直し、、、
などの段階を経ているのです。


今回選んだのはLarousse仏仏辞典jounior から
baïonnetteの項目を選びました。

baïonnette とは銃剣のことです。

先は尖っているけれど、曲がっているペン先(plume coudée)のこともそう呼んでいます。


Baïonnette: Lame effilée qui se fixe au bout dun fusil.


上のフレーズをカリグラフィーで書くと…



カリグラフィー=美しい書き物とはよく言ったものです。
一気に表情を持ちますよね^^。



【ステップ1】
フレーズを決めて、紙にメモをします。
その後ざっくりと、構成を考えます。

いきなりはペンを持ちません。
まずはデッサンから!

【ステップ2】
紙の大きさ、ペン先の太さを決め
書いていきます。まずは試し書きのような
感じで。(一番上)

【ステップ3】
全体を見ながら、先ほどスタートのBが
頼りなかったので、太くしてみたり、
アラベスクのバランスを見ていきました。
周りで少し練習を。
(左下)

【ステップ4】
練り直しによって段々とまとまってきましたが、
最後の単語を間違えてしまいやり直し。
アラベスクもイマイチです。
(右下)

【ステップ5】
なかなかまとまってきました。
日常の練習の場合はこの辺りでストップします。




ここまでの工程をブログに書こうと思っていたら、まさかのBaïonnetteのスペルミス…

nが一つ足りていませんでした。
カリグラフィーあるあるです>_<


日にちを置いて、再び書き直しました↓
【ステップ6】




やっと形になりました^^♡

少しずつ少しずつ進めていきます。

あまりフレーズは長すぎず、大きな作品と思わずに、小さなハードルをぴょんぴょん越えていくイメージで。

あとは、あまり複雑にしないこともポイントです。
憧れるのはわかりますが、基礎がない状態で
無理に飾り部分を冒険するより、アルファベッドの線を真っ直ぐに書くとか、揃えることに集中する方が大切だと考えています。


書道の世界でも、大先生のお手本を真似しようと思っても私にはできないのです。

とんでもない方向に筆先が回転しているので、それを真似しようとすると変なところにコブができてしまったり。

線の強弱、かすれなどの勢いを真似しようと思って実際にやってみると、なーんかカスカスになったしまったり。

だから、丁寧にひとつひとつやっていこうって。
その方が自分らしい字が書けると思うのです。



少しでいいからテキストを書く練習をしてみてください。 

文字の配列がちょっと変わるだけでも
印象が変わって
カリグラフィーがもっともっと奥深く感じられると思います^^。


より豊かなカリグラフィーライフへの
参考になれば嬉しいです˚✧₊⁎