ドラマの感想です。
「泥濘の食卓」 最終回を迎えました。
思ってた不倫ドラマと違ってたけど、面白かったです。
深愛の成長と、歪んだ家族の再生が描かれていました。
何度か私のブログでも書いて来ましたが、
親に無自覚に洗脳され、自立を阻まれてしまう子供って、
(経済的格差とは比例せず)存在するように思うのです。
ストーカーになってしまった ちふゆ も、その一人でした。
つまり、そもそも不倫ドラマではなく、
3つの毒親家族のお話だったのです。
私はこういうテーマのドラマも好きなので、
出逢えて良かった物語でした。
ただ意外だったのは、不倫相手の妻とは修羅場にならなかった!
不倫相手の妻の(夫曰く)ナイーブな人間性は、
深愛(や他の不倫相手)にさえ思いやりを注ぐ、そんな女性で、
むしろ深愛の支えになる価値観を与えてくれました。
考えてみると、不倫はしたものの、息子をかばって刺され、
「 ちふゆちゃん、落ち着いて。」と言えた夫。
名須川店長も、妻の ふみこサンも、スーパーマンじゃない。
人を思いやるストレスで「踏み外した」部類の似た者同士ね。
ちふゆは父親に「キモイ」って言ったけど、
それは父親の方が甘えやすかったからだと思う。
父親が富裕層で働かなかったことが問題なのではなく、
あの母親が ちふゆに向き合って来なかったのが問題だと思う。
学校に呼ばれたのも父親だしね。
あの母親は、人を刺した娘と向き合っていけるのかな。
最後は淋しそうに一人バスに残った深愛だけど、
私は不幸な物語とは捉えていません。
母親の呪縛から羽ばたいた不安を描きながらも、
ヒコロヒー演じる自立した叔母の あかり から慕われ、
スーパーすずらんのバイト仲間からも必要とされたように、
母親の存在と価値観を捨てることで、
自分の本当の価値に気付く日が来ると思います。
そこを敢えて不安なシチュエーションで余韻を残すの、
是枝監督も やるやつ!
大人の自覚を持って、ハルキに「依存」しないと決めたのか、
ハルキの得た許可で名須川家にパラサイトってこと?
私はそうは思わなかったけどな。どっちかな。
なんやかんやでハルキと結ばれても、年齢的には自然。
分からないけど、人生 先のことが分からないのは仕方ない。
それが現実だもん。深愛の人生が広がる希望に賭けます!
だから、このドラマ、面白かったです。
ってか、「パラサイト」は、深愛の母親の方でしたよね。
で、一番 食卓(の質)が泥濘んでたのは尾崎家!
スピンオフ不要!