2/17(土)サントリー ブルーローズにて発表会でした音符
今回もベーゼンドルファー280VC(師匠のお宅と同じタイプのピアノ)を運び入れて行われました。

毎年のことだけど、発表会は他のどの舞台よりも一番緊張するガーン
何だろう。同じ事を学んでいる方々の前で演奏するからかな⁇

今回演奏したのはフランク『前奏曲、フーガと変奏曲』。
原曲はオルガン曲で、私が演奏したのはバウアーによる編曲版。
元旦に能登で地震があり、その被害に遭われた方々への祈り。
音楽に私的なことを乗せるという意味では無く、この曲に含まれている祈りの要素に向き合うことが、今の私に出来る事だということ。

そういう曲を今から演奏するにあたり、出番近くまで過ごす部屋。。。
これから演奏をする悲壮感と、演奏を終えた解放感とが同居する部屋。。。それは楽屋笑い泣き
今から演奏する人と演奏し終えた人が渾然一体となり、不思議とそこに笑いが生まれる爆笑
私と同じく本番前にバナナを食べている方がいて、お仲間発見バナナ嬉しかった口笛
暗譜の確認をしなきゃと思いつつ、和やかな会話に身を委ねる方がかえって精神的に良いかな…という気がした照れ

そうして緊張も解れて、舞台に立った時には冷静だった。
しかし、ピアノに触れた途端、「あ、やっぱりこのピアノ師匠のお宅のピアノと全然違う…」と動揺アセアセ
同じ280VCなのに個性が全然違う。

こうかな?こうした方がピアノ本来の響きを引き出せるかな?
いやそんな事より曲に集中するのだ。
ここで気を抜かずに淡々と進めるのだ。
と、その時、チラリンブルー音符と電子音がタラー
客席は電波が入らないのでこれはスマホでは無いはず。
カメラ?デジカメの音かな?
ピッピッピッ…え?まだ鳴るの?
ずっと鳴ってる??
いやそんな事気にしている場合じゃない、集中集中!
フーガは集中しないと破綻するから、ただ音楽に耳を澄ませて…
その後もピッピッピッと、後で確認したら4分間、電子音は鳴り続けていた。
そして鳴り終わった??止んだのか??と思った瞬間、コケたアセアセ
一番決めたかったところだった。
気にせず音楽に集中していたつもりだったけれど、まだまだ修行が足りないということでしょう。

しかし何故4分も鳴り続けていたのか…
客席にいた方も気になったそうだけど、鳴らしていたご本人は気にならないのか…

以前、師匠に「本番は暗譜ね。暗譜するとやっぱり演奏が全然違うからにやり」と言われ、私は今回暗譜して行った。
暗譜にかなり時間を費やした。
発表会が近付くと暗譜にまつわる怖い夢も見たガーン(演奏者あるある)。
歳を重ねると共に、暗譜のプレッシャーとストレスは増すばかりタラー
そんな中、練習では完璧に弾けるように暗譜した。

しかし当日、楽譜を見て弾いている方がかなりいた。
私も暗譜に拘らず、もしも楽譜を見ていたら、何があってもコケずに弾けたのかな…
とも思ったけれど、暗譜を通して自分の中に音楽が染み込んだことは、確実に自分の力になっているし、この努力は無駄では無かったと、自分だけは自分を労ってあげることにしよう。
聴いている方には見えないところで、私は私なりに試行錯誤し、挑戦し、成長したと思う。
本番直後は落ち込んだけれど、本番の出来や電子音には関わりなく、この曲と向き合い取り組んだ事は力になっているはず。
年齢と共に本番に向けて体調を整えるのも難しくなり、今回もかなり苦労した。
色んな面でやれる事はやった。それで充分おねがいキラキラ

しかし、演奏を聴いて下さった方が、「この曲を色んな人の演奏で、かなり何度も聴いてきたのだけど、今まで聴いた中で一番良かった。重厚さと繊細さがあって、祈りが伝わってきた。」と泣きながら感想を話して下さって、自己満足では無くちゃんと音楽が伝わっていた事が嬉しかったおねがいドキドキ

面識のない方も、「エリカさんの演奏がすごく素敵で沁みました」と声を掛けて下さり、また「繊細で美しくずっと聴いていたかった」と言って下さる方も

演奏後は、あれだけやったのにダメだった…もうこの曲は2度と弾かない…ショボーンとさえ思ったけれど、またいつか何処かで弾いてみたいと思うピンク音符



発表会が終わり、来月は美術館コンサートルンルン
もう前を向いていますニコニコ

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