先日、誕生日でした。

今年も誕生日を迎えられて、何よりだと思っています





誕生日の夜、眠る前に『やなせたかし 明日をひらく言葉』を読んでいました。

やなせたかし氏が今までに出版した本の中から、名言(だと思う)を選び、その名言に1ページのコメントという、とてもシンプルな本です。

最近は、眠る前に、いくつかの名言とコメントを読んで眠ります。

昔から、横になるとすぐに眠るタイプですが、この本を読み出しては逆に、名言が気になり、眠りにつくのが少し遅くなったような気がします(と言っても、ほんの数分ですが)。

やなせたかし氏の言葉は、厳しく、暖かく、強く、ときどきくすっと笑わせてくれます。



                                                   昨夜の名言


本ごくありふれた日常のなかに
        さりげなく
        ひっそりと
        幸福はかくれています本

                ~『小さなてのひらでも』


  


『幸福とは何だろう。幸福の正体はよくわからない。お腹をすかせて一杯のラーメンがとてもおいしければ、それは本物の幸福だ。・・・幸福は本当はすぐそばにあって、気づいてくれるのを待っているものだ。・・・』と続きます



やなせ氏の「幸福観」が心に沁みます。



これを読んだ時に、本当に「私にとって幸福とは何だろう」という哲学的な問いがふわふ

わと頭に浮かんできました。



一日を振り返ると、数多くのうれしいことや楽しいこと、面白いことに遭遇しているのに、

それらには意識が行かず、

悲しいことや腹立つこと、上手くいかなかったことばかりを思い出します。



幸福見つけは下手で、不幸見つけは上手いかもしれない。



そんなことを考えていたら、「幸福」そのものは「不幸」かもしれない。



せっかく人々に心地よい気持ちを与えているのに、

不幸にかき消されてしまう。

ひっそりと隠れながらも、

「私を承認してほしい。」

「私を見つけて下さい。」と控えめに、叫んでいるかもしれない。

「かもしれない」が、次々と浮かびます。



まずは、この「幸福」を幸福にしてあげなくちゃ、などと思い始めました。

眠る前なので、かなり変な理屈や妄想が浮かびます。




 ← 一応、考える人です。



子どもたちが大好きなアンパンマン。

この本には、アンパンマンの誕生した理由ややなせ氏の生い立ちなども書かれています。

アンパンマンに込めたやなせ氏のポリシーや願いが伝わってきます。

孤独やコンプレックス、むくわれない思いを背負いながらも生きていこうとする彼の強さもじ~んと心に入ってきます。

アンパンマンにはこんなに深い意味があったんだ・・・



誕生日の夜に、心に沁みる言葉に出会えて「幸福」を見つけました。



また、誕生日の2日後、義妹から宅急便が届き、ダンボール箱を開けると、

「お誕生日おめでとうございます。」の一筆箋と

大好きな○山荘のおかきやコーヒー、京都の名産の柿などがわんさか出てきます。

段ボール箱が宝箱のように感じました。

優しい義妹から「幸福」をもらいました。

この実利のある「幸福」には、気が付きやすいものです(笑)               



兎にも角にも、ひっそりと隠れている幸せを見つけて生きていこうと、

真面目に決意をした誕生日でした。








(アンパンマンシリーズには「幸福」マン、あるいは、「しあわせ」マンというキャラクターはいるのでしょうか。ネットで調べましたが、見つけることはできませんでした。知っていらっしゃる方がおいででしたら、ご一報ください。)

友人が作ったアンパンマンの顔




                            奏 燈