早いものでもう12月です。
11月に雪が降った際は驚きました
その後寒かったのが急に暖かくなったりして、何を着てよいのやら選択に苦しみます。
少し前にPKOの駆けつけ警護が可能になったとニュースで報道されていましたが、この件に関してドイツに住む友人から『アフリカの情勢はめちゃくちゃだね!日本ではちゃんと報道されている』と聞かれました。
1994年にルワンダで起こった民族間紛争(ツチ族とフツ族による)をご存じでしょうか?
この時に100万人の命が犠牲になっています。
そのほとんどがマシェットという山狩り刀で残虐にです。
そもそものこのルワンダ、ベルギーが植民地として統治した時代に、ツチ族は容姿端麗、フツ族は民度の低い人間と勝手に線引きをしたのが事の発端と言われています。
差別が憎悪を生み、隣人が隣人を殺す惨劇へと繋がったのです。
ホテル ルワンダという映画にもなっています。
上記の紛争の最中、その虐殺から約1200人の命を守ったフツ族のホテル支配人の実話です。
平和が当たり前と思って生活している我々ですが、この映画は様々な問題を考えさせられます。
ホテル ルワンダにも登場しますが、国連のPKO(国際連合平和維持活動)とはどんな事を目的に活動しているのでしょう?
そもそもが国連とは?
これは第二次世界大戦後に他国を侵略し、その国民を虐げる国が現れたら加盟国連合でそれを阻止しようというものです。
ところがです。
世界情勢を見てみると、歴史を遡ってみてもそうですが、国家間の戦争だけでなく、寧ろ宗教や民族間の問題を原因としたジェノサイドが多数ある事は皆さんもご存じだと思います。
この問題を人道的且つ内政不干渉を原則になんとかしようよ!ってのがPKOなわけです。
簡単な話にすると、激しい夫婦喧嘩をしている二人の元へ屈強な警察官が仲裁に入るが武力は使わないよという事です。
当事者間の問題なので余程のことが無い限り、警察は基本的に民事不介入ですよね。
仲裁してそれで治まればよいのですが、ルワンダの問題であったように停戦協定を破って攻撃を仕掛けた場合どうするか?が問題になりました。
紛争が起きても仲裁すれば武力を使わず治まる前提だったんですね。
ルワンダの紛争の際は問題がどんどん大きくなり、関わることが面倒になった国連加盟国がどんどんと人員を削減し撤退します。
ホテル・ルワンダにも登場してますが、PKO司令官のロメオ・ダレールは部下の殉職はもちろんの事、それこそ数えきれない住民が目の前で虐殺されるのを目撃しますが、PKOの規則により何も出来ず苦悩します。
ルワンダの紛争以降、住民を保護するための武力使用は止む無しと方向転換されます。
そして南スーダンの問題はルワンダの問題を踏まえて”何の罪もない住民を見捨てるのは悪だ”という風潮になりました。
我が国の自衛隊の南スーダン派遣が決定されたのは、もともとは2011年の民主党政権時です。
この頃は停戦協定が破られたら撤退するという内容のものでしたが、ルワンダの問題と同様に規模こそ違うものの停戦は守られていません。
それから続いている南スーダンへの自衛隊派遣ですが、1度参加した南スーダンの平和維持活動から日本は撤退できません。
先ほどの”何の罪もない住民を見捨てるのは悪だ”という国際社会の思いに背くことになるからです。
南スーダン問題と通じるものがありますので映画『ホテル ルワンダ』を見ることをおススメします。
映画に登場するジャーナリストが主人公から『このルワンダの惨劇がメディアを通して伝われば、我々はきっと助けられるに違いない!』と言われたのに対し『いや、ニュースを見たほとんどの人が”怖いよね”と言ってディナーを続けるだけさ・・・』と言いました。
まさにその通りです。
一時的な感情で寄付等をしても何も解決にならない・・・。
我々にいったい何ができるのか?
以前、映画の主人公のモデルになったホテルの支配人がメディアで訴えていました。
『ルワンダを教訓にして同じことを繰り返さないでほしい』と・・・。
映画を観てアフリカに何かしようとするのではなく、自分が映画の主人公の様に隣人を愛し振舞えることの方が大切で平和に繋がるという事ですね。
”本当に大切な事は何なのか?”をとても考えさせられました。
アメリカの大統領がトランプ氏に決まりました。
低所得者層や不法移民を手厚くもてなすオバマケアの影響で、中間層の白人が一気に貧しくなりました。
トランプ氏は排外主義を訴え、皆が口にしたかったけどできなかったことを代弁しました。
移民問題に悩む欧州もそれに同調してきています。
新たな爪痕を残さぬように、ホテル・ルワンダの主人公のポールのような気持ちを個人1人1人が持つことが重要な時代に益々なったんだなあと思いました。
巻き爪&陥入爪の事なら