皆さんこんにちは。

京都ペレット町家ヒノコです。

 

いや~、一気に春が来ましたね!というより、初夏に近い??

町家は冷えるので、例年4月頃まではペレットストーブが稼働するのですが、今日はお休みです。

今冬は例年よりも寒く、2月終わりに一番の冷え込みを記録するなど、なかなか春の気配が感じにくかっただけに、この暖かさで植物たちも一気に芽吹いているようです。

 

とは言え、私の個人的な感覚だけで書かせてもらうと、今冬は久々に冬らしい冬だったなあ、と思っています。

近年暖冬も多く、ものすごい寒気が来ることももちろんありましたが、一時的だったりしてどうにも冬中冬らしい寒さが続くことが少なかったような気がしています。(あくまでも私の個人的感覚であって、エビデンスに基づいた意見ではありませんのでご了承を!)

それこそ10~15年ぐらい前までは、窓の結露や水たまり、近所の池の表面が凍っていたりすることもしょっちゅうで、路面が凍っていて通学途中にヒヤッとすることももっと多かったように記憶しています。

 

そんなことをぼんやり考えていた今冬、ちょっと興味深い新聞記事を見つけたので、ご紹介しようと思います。

 

朝日新聞の1月29日(土)朝刊付けで、歴史学者のユヴァル・ノア・ハラリ氏[『サピエンス全史』著者)が寄稿した記事です。

 

ものすごく大まかな主張として、氏は、世界の国内総生産(GDP)の2%をいわゆるクリーンエネルギーへの年間投資に充てるだけで、平均気温の上昇を1.5℃に抑えることができる、と書いています。

 

びっくりしません??

よく、気候危機対策に力を入れると経済が衰退する、という話を聞きますが、2%の割り当てが経済を衰退させるともんですかねえ?

 

現在、世界のGDP総額が約9700兆円(数字が大きすぎて想像つかないけど・・・・)。

その2%というのは大体194兆円だそうです。(計算できん!!(笑))

でもまあ、ものすごく単純に考えて、仮に10,000円の物を買った時、200円分を環境税として上乗せしたら賄える額、というわけですよね。

もちろんこれはただの例えなので、税金として上乗せすることが必ずしもいいとは思いません。が、税金の話をしだすと、また違う議論が必要なのでここでは割愛。

 

氏いわく、アメリカは第2次世界大戦時の1945年、GDPの36%を戦争関係費として使い、2008年~09年の金融危機の際は3.5%を「大き過ぎて潰せない」金融機関救済のために充てたそうです。

そういうなら、アマゾンの熱帯雨林だって「大き過ぎて潰せない」ものとして扱うべきでは?と氏は言います。

「現在の南アメリカの熱帯雨林の地価とアマゾンの熱帯雨林の面積を踏まえると、現地の森林と生物多様性、人間社会を営利事業の破壊の手から守るために、この熱帯雨林をまるごと買い上げるには、およそ8千億ドルかかる。世界のGDPの1%足らずを一度払えば済むことだ。」

 

しかも、

「20年、各国政府は2兆ドル軍事に充てた。これは世界のGDPの2.4%に当たる。さらに2.4%相当が2年ごとに食品ロスという形で浪費されている。各国政府はおよそ5千億ドルを、なんと、化石燃料への直接の補助に費やしている!つまり、政府は3年半ごとに、世界の年間GDPの2%に等しい高額の小切手を切り、化石燃料業界に贈呈しているわけだ。(中略)化石燃料業界が生み出しておきながら、対価の支払いを求められることの無い社会的費用や環境コストも加味すると、実は政府の補助金の価値は毎年、世界の年間GDPの7%という驚くべき額に達する。」

なのだとか!!

 

お金の額が大きすぎて、正直本当に想像がつかないのですが(-_-;)、この気候変動時代に置いて、なんと無駄なお金が動いていることか!!と思わずにはいられません。

自分たちさえ良ければそれでいい、というような考えを持って会社や国、お金・・・を動かしている人は、いるとしてもほんの一握り(だと信じたい)でしょう。

つまり、これはやっぱり一人一人が少しでも「知る」ことから始めないといけないのではないかと思います。

 

 

特に、日本のような便利で安いものがたくさんあって(もちろんその中で暮らしに困っている人がいることも忘れてはいけません)・・・という暮らしってどういうことでしょう?

ちょっと蓋を空ければ食料自給率は40%を切り、多くを輸入に頼り、食品ロスは世界の飢餓人口をまかなえる量を出す。生産を他国に安い賃金で頼っている製品の多さ。安くて速くて便利な電気の電源は?

安さ、便利さ、速さ、快適さ・・・がなぜ成り立つのか、その理由を考え、知ることはこれからの世界に必須だと感じています。

 

今回取り上げた記事も、私自身が元の資料に当たって確認した訳ではないので、また違う試算、根拠、主張を示す人ももちろんいるはず。

でも、これだけ多くの人、生き物が生きていくのに、すべてにとっての正解というのはありません。

地球温暖化を否定する人がいるのも分かります。

 

ただ、わたしがこれ以上自然に不要な負荷をかける社会にしたくない、と思うのは、大きなスパンで見た時、「人の快適便利な暮らし最優先!!」の結果、人以外の多くの生き物が失われた環境で、人が快適に暮らせるとは到底思えないからです。(それに単純にビル群、コンクリート壁しか見えない所で生きるのは、考えただけで息が詰まる!!)

 

消費行動というのは、社会に対する投票、とよく言います。

GDPという大きな数字を足元から変えていくために、まずは今日買うもののうち、お金を使うもののうち、ひとつだけでもいいからちょっとだけ、そのものの背景に思いを馳せてみませんか?

 

 

 

ちょっと書くつもりが長くなりました・・・。

いろいろ個人的な考えを書かせてもらいましたが、あくまでも一個人の意見です。反対意見があってももちろんよくて、これが何かを考えるきっかけにでもなればいいなあと思っています。

 

今日も読んでくださり、ありがとうございました!!