「初蝶や藤井聡太の2六歩」「生まれきて五十回目の桜かな」 | 資産管理の不安を減らして、創造的な100年を生きる【白鳥光良の Work Life Fusion】

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100キロマラソン、フラメンコの唄と踊りとギター、創作落語、将棋、ファイナンシャルプランなど、様々な世界を融合(fusion)させる【白鳥光良】が「資産管理の不安を減らして、創造的な100年を生きる」を研究&実践中

最近、原稿仕事の気分転換タイムに
「20週俳句入門」(藤田湘子著、角川文庫)
という本をぼんやり読んでいたら、
これは良書だなと思いながら
うっかり俳句の量稽古を始めてしまった!

という訳で、
試作した春の句をここに残しておこう。



花冷えやひとくち残るトールラテ

春眠や解けないままの詰将棋

春風や思ひ出せないパスワード

亀鳴くや氷溶けだすアイスラテ

花影やかつんと響くハイヒール

夜桜や大地を蹴押す蒼き靴

初蝶や藤井聡太の2六歩

春昼や好きな和音はCメジャー

葉桜やほのかに甘きソイラッテ

二つ三つこぞりて割れぬしゃぼん玉

漆黒に浮かぶ地球やシャボン玉

地球さへ生まれ死ぬなり石鹸玉

百億年生きぬ地球や石鹸玉

五十歳道半ばなりシャボン玉

眼に映るものは我なりしゃぼん玉

青空を運ぶ宇宙やしゃぼん玉

花粉症きのうの悩み忘れけり

春の川あぐりとパンを齧りけり

椿落つ「いいね」押す指止めにけり

春逝けり字牌ひとつを切り捨てて

二杯ほど麦酒を飲めり花の下

文庫本ひらき見上げし桜かな

白き犬ひっぱる先の桜かな

生まれきて五十回目の桜かな



さて、

いくつかピックアップしよう。



初蝶や藤井聡太の2六歩



初蝶という季語は

春になって初めて見た蝶の姿に

心躍る瞬間を表してるんだけど、


先手勝率9割近い実績のある

藤井聡太六冠(まもなく七冠)が

飛車の前の歩を突く初手2六歩も

しやなかな強さに溢れていて

心躍る瞬間なんだよね。


〇〇や藤井聡太の2六歩


この〇〇に入る春の季語を

いろいろ探してみたけど、

初蝶ほどピッタリした言葉は

今のところ見つかっていない。



漆黒に浮かぶ地球やシャボン玉

地球さへ生まれ死ぬなり石鹸玉

百億年生きぬ地球や石鹸玉


シャボン玉も春の季語。

あの物体を見ると哲学的な気分になる。


そう。誕生から46億年経った地球もあと50億年以内に太陽に飲み込まれてなくなる・・という壮大な与太話(いや科学的な話だ)を思い出してしまうのだ。


俳句は「着かず離れず」が良いようで、

まんまるの地球とシャボン玉は

さすがに「着き過ぎ」の気がするが、

まあ試作だから良いとしよう。



生まれきて五十回目の桜かな

0歳のときに咲くのが1回目の桜、1歳のときに咲くのが2回目の桜・・・つまりN歳のときに咲くのがN+1回目の桜だから、いま49歳の私が見たのは50回目の桜だったんだなあ。