ディスカバー携書
「35歳くらいまでの政治リテラシー講座 若者は選挙に行かないせいで四〇〇〇万円も損してる!?」
森川 友義 著
の読者モニターに当選(ありがとうございます。)し、送付して頂いた本を読んでみました。
本書を読むと、選挙には絶対行って、投票をしなくては!
という気になりました。
タイトルでは「政治リテラシー講座」とありますが、
本書は、政治のあるべき論では決してなく、
「わたしたちホモサピエンス(ヒト)は原則的に利己である」
という合理的選択理論の大前提に沿って、
政治の実態を分かりやすく説いています。
以下、本書のポイントと私の感想です。
【選挙に行かないと大損!】
「現在70歳代の人たちが、生涯において差し引き1500万円くらい損している一方で、
1980年前後に生まれた人たちは差し引き2500万円くらい損をする。その差4000万円!」
若い世代の方が負担感が大きいとは感じていたものの、いざ具体的に金額で示されると
その格差に愕然とします。
【間違った政党や政治家を選ぶ確率が高い】
「選挙において正しい選択をするには基本的な政治知識が必要ですが、
大多数の人間はそれすら知らないで投票している。
有権者は、間違った政党や政治家を選んでいる確率がかなり高い。」
さらに著者は、政治リテラシーが低い人でも政治家を選ぶ解決策として
①鉛筆を転がして決める
②候補者の「顔」で選ぶ
③政党で選ぶ
④小選挙区と比例代表区で、別々の政党の名前を書く
の4つを提示。
一見ふざけているようですが、大切なのは選挙時に誰を選ぶか
迷って結局棄権するよりも、「とにかく、投票所へ行く。」こと
が大事だと強調しています。
【国会議員は国民を代表していない】
○国会議員は
・国民の「一部」を代表する人たちである。
・各々の選挙区において、自分を当選させてくれる人のために働いている。
○特別利益団体は、①組織票、②政治献金の2つのパワーを国会議員に行使して、
自分たちに有利な法律をつくらせ、予算をもらう。
しかし、有権者はおしなべて政治リテラシーが低く、政治の場で何が起こっているか
知らない。
○官僚も「自分の利益」のために働いている。
国会議員、特別利益団体、官僚のそれぞれが自分たちの利益のために
働く結果、私たち有権者の利益からかけ離れた政策が実行されているのです。
大事なのは、この現実を仕方がないと諦めるのではなく、
「絶対おかしい。」と声をあげることです。
その声を議員に届けるには、
第一に投票所に行くことです。
それをきっかにして政治のことを考え、政治リテラシーを上げていけばよい。
「選挙における投票は、有権者1億人の一票と考えれば、ちっぽけな力ですが、
その一票が日本を動かすことができるパワーなのです。」
7月12日には、東京都議選がありますが、夫婦2人で必ず投票に行こうと思います。
そして、今の世の中を少しでもおかしい!と感じる人(特に若い世代)は、ぜひこの本
を読んで、来るべき衆院選には、投票所に足を運びましょう。