
10年以上前から新潟県では田植えの期間がダラダラと長くなる傾向にあります
以前、兼業農家は休暇の取りやすいGWの頃に田植えを行ったものです
それが夏の高温障害による品質低下を防ぐために、5月半ば以降の田植えが強力に推奨されるようになりました(コシヒカリの場合)

個人的には2週間の違いがどれほどのものかと思いますし、田植時期以上に高温・少雨や豪雨が常態化していることのほうが深刻だと思ってます(新潟ではコシヒカリが作れなくなる?)
先進的な農家ではコシヒカリのブランドにはこだわらず、8月の盆過ぎには刈取りを行う早生品種や、秋の終わりまで刈残っている晩生の飼料用米なども作付けしています
品種の多様化は大規模農家の作業時間の分散のためでもあります
それと、近年は田植えを行わずに種籾を直接播種する乾田直播も増えています
前年の秋に整地したまま、春には耕起も代掻きも育苗もせずに、田植の代わりに籾蒔きをするだけだから労働力は格段に減ります
(写真はありません)

田植えにかかわらず稲作の営農形態は今後も変化していくでしょう
従って稲作に関する俳句の季語には、過去の情景であったり季節感がずれてしまったものもあるでしょう(それは米作り以外でも多方面で)
俳句の季語は永遠に不滅なのか、変化していくものなのか、素人には分かりませんがどうなんでしょうね
と言うことで、いずれは見られなくなるかもしれない田植作業を惜しんで何句か紹介します
(写真はいずれも田植作業じゃなくて田植え後の田んぼです
)

日を映し
風を映して
植田水
志賀白雲子
百鳥 200109

身の支へ
欲し一望の
植田水
鷹羽狩行
狩 200307

老いたりな
田植機真直ぐ
進まざり
岸本林立
雨月 200209
(ワシも歳だし、そろそろ運転免許返納かな・・・)
(そして翌年には)
さびしげに
田植見てをり
杖の人
伊藤セキ
酸漿 200610
(さらに一句)
田植機の
さばき見事な
媼かな
田中矢水
遠嶺 200109
(車に比べればゆっくりだから楽、要はセンスの問題ね)
(最後に特別ゲストのアメブロブロガーより)

あどけなや
風へ手を振る
早苗かな
Osusinosu
「はい一句」 2026.05.28
同日にもうひとつスケールの大きな句が載っていたのですが、残念ながら「銀色」を表現できる写真がみつからなかったので、句のみ紹介させていただきます
曇天を
飲み干す銀の
植田かな