私が初めてお茶の先生にお会いした時、
束脩(そくしゅう)をお渡しすると、
その先生は、すぐさま、
まず茶席の禁句に付いて、述べられた。
・ 我仏 (宗教、政治)
・ 隣の宝 (財産)
・ 聟舅 (家庭の愚痴)
・ 天下の軍 (戦争)
・ 人の善悪 (人の噂話)
この五点である。
「山上宗二記」に書かれている事ですが、
まずこれを守るように。
それから特別の事情がない限り、着物でお稽古に
来るように。(立ち居振る舞いは大切な修行と)
最後に、
大変な事をたまにするより、
簡単な事を365日、毎日続ける事が大切とも。
今は亡き先生のお言葉、
御前様のお言葉である。
簡単なようでいて、なかなか実行できないからこそ、
「人生死ぬまで修行です」と、
先生自らの事も踏まえて、よく仰っていた。
人間も、
スペインバロセロナのサグラダファミリアと同じ、
何年経っても、完成しない。