映画 『ニュースの真相』 (2015年、オーストラリア・アメリカ合作、125分)
監督・脚本 ジェームズ・バンダービルト
原作 メアリー・メイプス
キャスト ケイト・ブランシェット、ロバート・レッドフォード、エリザベス・モス、トファー・グレイス、デニス・クエイド、ステイシー・キーチ、ブルース・グリーンウッド
WOWOWで観ました。原題が『T r u t h』 です。実名で展開されるこの映画、アメリカの懐の深さにうなりました。
映画.comの解説です。
「2004年のアメリカで実際に起こった、あるスクープ報道が広げた波紋の一部始終を、ケイト・ブランシェットとロバート・レッドフォードの共演で描いた実録ドラマ。ジョージ・W・ブッシュ米大統領が再選を目指していた04年、米国最大のネットワークを誇る放送局CBSのプロデューサー、メアリー・メイプスは、伝説的ジャーナリストのダン・ラザーがアンカーマンを務める看板番組で、ブッシュの軍歴詐欺疑惑というスクープを報道する。しかし、その「決定的証拠」を保守派勢力に「偽造」と断定されたことから事態は一転。メアリーやダンら番組スタッフは、世間から猛烈な批判を浴びる。この事態を収拾するため、局の上層部は内部調査委員会を設置し、調査を開始するが……。メアリー・メイプスの自伝を、「ゾディアック」「アメイジング・スパイダーマン」などを手がけた脚本家のジェームズ・バンダービルトが初監督を務めて映画化した。」
CBSプロデーサー、メアリー・メイプスを演じるケイト・ブランシェットがなりきっていて、観ていてバッシングを受けてからの苦しさを一緒に味わった気分になりました。TV番組「60ミニッツ」のアンカーマン、ダン・ラザー(ロバート・レッドフォードが久しぶりで嬉しかった。)と彼女との信頼関係が、このピリピリした映画の中でほっとしました。
この大統領の経歴詐称疑惑事件のことを私は知りませんでしたが、今、生きている関係者が大勢いる中で、疑惑は本当だったのでは、という内容を実名で映画にまでして公開するアメリカは、さすが自由の国だなあと思うのでした。
また、ジャーナリスト、プロデューサーがつかんだ情報から、どういう検証、承認を経て、番組放映に持っていくのかという、テレビ局の裏側をのぞいて大変興味深かった。
ダン・ラザーが最後の「60ミニッツ」で語った言葉「勇気をもって」が印象に残りました。真実を追究し報道するというジャーナリズムが果たして日本では健全に機能しているのかなと、この映画を観て思いました。
お読みいただき、ありがとうございます。
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