西田文郎 著 『 5%の成功者の「頭の中」 いずれ夢が叶う人の「成功思考」 』(2009年)
三笠書房 知的生きかた文庫 定価:(本体571円+税)
日本のメンタルトレーニングの第一人者である西田文郎氏の本です。
世の中には「5%の成功者」がいて、その人たちの思考はどうなっているかが説明されています。
「はじめに」で結論を述べてあります。「それは、「成功する心」を持っているかどうか、それだけです。」 そして、「成功する心」とはどのような心のことか、次の三つだそうです。
①いい時も悪い時も、「自分は成功すると信じ続ける」ことができる。
②「努力を努力と思わず、頑張り続ける」ことができる。
③素直に「感動、感謝、感激」できる。
「こうした「心」を持つ人は、いずれ成功していきます。」と断言されます。そして、「じつは、誰でも意外なほど簡単にその「心」を手に入れることができるのです。本書では、「成功する心」を作る能力開発法-スーパー「脳トレーニング」の中から、とくに簡単にできるものを厳選し、ご紹介します。」とあります。
6章構成になっています。
1章 「5%の成功者」の「共通する心」とは何か?
2章 成功する人は必ず「続ける心」を持っている!
3章 脳が「100%成功を確信する」法
4章 「いまの自分」を乗り越える「心の技術」
5章 仕事・人生で「最高の結果を出す」法則
6章 あなたを成功者にする「最後の切り札」
1章では逆に「成功しない人たちに共通する心の質」5項目が出てきます。(P18-19)
(1)未来の目標より、いまの快楽のほうに引かれる。
(2)物事に感動し、感激することが少ない。
(3)いま成すべきことに、がむしゃらになれない。
(4)努力することは苦しいことだと思っている。
(5)不平不満を口にし、自己正当化ばかり考える。
2章では無意識領域である2つの脳(「脳幹・脊髄」と「大脳辺縁系」)の呼び名である「本能反射領域(IRA)」の法則を理解し、それを上手に使いながら、自分をコントロールして、自分の夢や願望を実現する必要があることを説かれます。
3章では成功者には次の法則があると述べます。(P86)
①社会的な成功は、成功し続けていると飽きてしまう。
②自分を喜ばせたい欲求が満たされると、人を喜ばせる幸せを味わいたくなる。
③人を幸せにする幸せのほうが気持ちがいい。
4章では人生の師をもとうと説きます。「師を持つと、人は素直になれるだけでなく、多くのメリットがあります。」(P113)
①物事をすんなり吸収できる。
②迷わなくなる。
③向上心が出てくる。
④素直さのエネルギーが出て、がむしゃらになれる。
「実は誰でもが、「お前だけ」「お前は凄いよ。世界一だよ」といってくれる師を持っているのです。それが、母親です。1人の例外もなく持っている人生最初の師であり、死ぬまで「お前だけ」といい続けてくれる最高の師です。」(P122-124)
5章では「イエス・バット法-「弱気な心」を打ち消す技術」を教えます。
①苦しい。しかしこれは、神様がくれたプレゼントである。
②辛い。しかしこれは、神様がくれたプレゼントである。
③失敗は、神様がくれたプレゼントである。
そして、「どん底に落ちると、必ず助けてくれる人が現れる…」(P151)、「 「徹底的に絶望を味わう」ことが大事ということ」(P154)と述べます。
6章では「「徹底的にあきらめる」ことで、本当に大切なことが見つかる場合もある。」(P169)そして、「あきらめることに徹することができると、もっといいことが起きます。それは、「感動・感謝・感激する心」が見つかるということです。」(P173)
先日、私が前職時代の2010年の手帳を見ていたら、中に西田さんの言葉を書いていました。「 「やめる」ことより「もう一回失敗する」ほうがいい。」 当時、苦しいことがあったんだろうなあ、と思いました。
お読みいただき、ありがとうございます。
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