はな。波伝説「ウラナミ」vo.3よりはな。



皆さん、こんにちは。田原啓江です。
2011年のJPSAツアーもつい先日終了しまして、つかの間の休息を楽しんでいます。


プロのツアーというのは自分の力が発揮できない20分間のヒートでは、どの予選ラウンドで敗退してもおかしくないという厳しい戦いの場。
「心・技・体」と言われるように、練習でせっかく身につけた技術と体力を十分発揮できる精神力も重要な勝敗のカギになります。
今日は私なりに見たり聞いたり学んだ、「メンタルを鍛える」お話しをしたいと思います。


まず皆さんは、必勝ジンクスを持っていますか?

カツ丼を食べる、とか。
神社仏閣のお参り。(私も大会会場の神社仏閣を見つけると、必ずお参りするたぐい!?)
勝ち靴、勝ちTシャツ。


まあ、カツ丼から言えば。
前日に肉などの消化に悪い重たいモノを食べるのは科学的な観点からはNO GOOD。
さてその効果は、いかか知る?



ちまたには、多くのメンタル強化本が出回っています。


その場で簡単に出来て面白いな、と思った方法は
自分を名前で「○○さん」と呼びかける方法。
自分自身を離れた視点から見つめることによって、つらいときも嬉しいときも、ドラマのようにまた違った楽しみで見ることができます。
こうした視点を「メタ認知」といい、精神的に安定させることができます。
言葉には物事を客観化する働きがあり、もう1人の冷静な自分の出現により平常心を保つ働きがあるそうです。
だから、ピンチに陥ったときは「ヒロエ!!!そうだ頑張れ!!今だ!!いけ~!!」と心の中で叫んでみる(笑)。
意外と効果がある面白いメンタル効果。


その他、インスタント瞑想法により成功した自分をイメージすることにより精神が安定するとか、さまざま。
団体スポーツなら、無意識にやってる「声出し」。
本人達は意識してやってはいないだろうが、あれも一種のサイキングアップといわれる心理効果を促すもの。
明るい気分を作ることで脳内に快感ホルモン・ドーパミンが分泌。脳の働きが活発になり、戦う意欲が湧いてくるそう。
ひとりで行う方法としては、鏡に向かってのシャドーボクシングが効果的(笑)。
BGMに「ロッキー」なんていいね!?・・・今度ヒートの前にやってみますか!?
シャドーボクシングはさておき、アップテンポの曲に合わせて手拍子を打ったり、ダンスを踊るのもいいそう。
リラクゼーションの後にこれを行うと、ほどよい興奮状態を作ることができる。



さまざまな「メンタルを鍛える」方法がちまたには溢れています。

しかしながら、最近の私のメンタル・トレーニングの王道は「何もない。」
正確に言えば、特別なことは「何もしない」。

あるオリンピック選手が言ってました。
「日常に勝るメンタル・トレーニングはない」と。つまり、近道も方法もないということ。


いつものように起きて
いつもと同じ食事を取り
いつもと同じ音楽を聴いて
いつもと同じように服を着て出る


これを1つずつ確認していくことで脳は落ち着きを取り戻し、いつもの力を出せるそう。
どのメンタル本も、基本的にはいかに平常心を保つかということを唱えています。


突然普段と違うことをしても、普段と違うことに慌てれば更に悪い(笑)


アメリカの宇宙飛行士は、作業時に心拍数が100を超えることはないそう。つまり、どのような状況であっても冷静さを保っていると考えられます。
それは飛行士達の資質ではなく、プレッシャーの中で発揮すべき思考パターンを明らかにし、それを何度もシュミレーションしているから。
つまり、経験であり、やはり身についた日常が大事ということ。



内容のない!?お話のようになりました。
つまりは月並みですが、日一日、毎日が大切だということです。
だから
毎日続けること
毎日毎日、1つでも続けることが大事です。


ヒート中も、やっぱり。
いつも出来ないことをやっても、出来ない。
いつも通りしかできない、というのが本音。


しかしながら。
「いつもと同じで良い」と思えたときに初めて勝利が転がってくる。
「その日、そのとき、特別なことをしなくていい」と思えるのは、それだけでも大きなプレッシーからの脱却になります。
最近は、これが私の最強メンタルです。


うすら笑ってヒートに行きます。・・・別にナメている訳じゃありません。
今年のツアーはスキルのわりに良いメンタルで善戦しました。
これからも、波伝説のお仕事も。イベントもプライベートも、勝負強い自分を目指して頑張りたいとます。




皆さんもメンタルを鍛えて、サーフィン、スポーツに関わらず・・・
仕事、恋愛、人間関係においても、あらゆる場面で勝利されますよう心からお祈り申し上げます。




田原啓江