まだ旅の途中かと思ってた―
わたしがいまだに学習しないのは任務のタイトルで装備をユルくしてしまうこと。
調査だの探索だの言われるとカバンをスカスカにしてオシャレ装備で出動してしまう。
今回はカーナ片手剣でオシャレしてみたのだが、やはり任務はお散歩ではなかった。
悉く(ことごとく)を滅ぼすネルギガンテ。
無印最終コンテンツであった歴戦王の体感がまだ残っているのか、慣れたもの。
ワールド勢のわたしにとって最も馴染み深い怪獣だ。いわばネルギガンテ世代か。
オシャレ装備なので片手剣の知識などあるわけもなく、それでもテキトーにブンブンして十分であった。
しかし16分間のブンブンは疲れる。
帰ろう。
・・・ところがこの感じ。
違う。揺れがスゴいから支えただけ・・・
言葉は激しく崩れる岩片の轟音に呑まれ、コイツらに届かない。
差し伸べた手は、”わたしに任せて”というアピールに伝わったらしい。
この極限において好奇心クラブの勝手な解釈に背筋が凍る。
休日仕様の片手剣でまさかの連戦。
楽しい旅先でひとりバンジーを飛ばされる気分だ。
いにしえの秘薬くらい渡してけポンコツ。
届かない・・・
届かないんだよ!
受付嬢から頭を狙えと指示が飛ぶ。
前哨戦のネルギガンテと勝手が違い過ぎる・・・
それもうろ覚えで振るう片手剣。
片手剣など極ベヒーモスで広域ヒーラーマン遊びして以来だ。なにも覚えていない。ひたすらに△ボタンを連打、連打だ。
いい加減見えない殺しやめない?
ポンコツクリエイターがやりがちなこういうトコ。
しかしオシャレ装備で任務に来るわたしもバカだが、何が来ても対応できるガンナー有利な展開は無印ゆずりだ。
わたしも無印はライトでテキトーやってクリアしてたっけ。
これが始まったときはマグダラオス的なやつをやらせたいのかと思ってた。
だってストーリーが終わるにはまだ早いよね。
やっぱりラスボス。
第二形態の顔コワスギ・・・。
さすがに物資が足りない。
不動の装衣も意味無さげだったのでモドリ玉で回避の装衣を取ってくる。
頭は届かないから手を狙うんだけど、こっちはこっちでよく動いて攻撃が続かない。
触手によるモヤモヤビーム攻撃が主兵装らしく、それ自体はパターンがわかりやすい。
頻繁にベジータゆずりのファイナルフラッシュをかましてくるけど、こちらも回り込めば当たらない。ゆえにただのボーナス行動である。
何かやってるから回避着てゴロンゴロンする!
超必殺技ゲージがMAXになったようで、ど真ん中を超爆発させてきた。
ぬかるみにハマると逃げ遅れるので転身の装衣は闇雲に使わず、事故回避に温存がいいと思った。
知ってれば水場スキルつけてきたんだけどさ。
それわたしにもちょうだい・・・
集中力が切れてきた。
攻撃が当たらないし走らされっぱなしだし、片手剣でやるボスじゃない。
クラッチの壁ドンも忘れてたけどね・・・。
あーもう帰りたい・・・
ネルギガンテから2時間くらいやってんじゃないの?
アマゾンでも来たらこの片手剣を置けるのに・・・。
あと少しかも、なんて思うと自らやめることができない。
残り10分、残り5分とシステムアナウンスから煽られる。
壊れた思考回路はついに置き爆弾というサジ投げに出る。
無意識にやっていた。恥ずかしい。
マグダラオスよりマシだ。
ゼノ・ジーヴァよりマシだ。
マム・タロトより・・・
でも楽しくない。
負けを悟ってから潔く大剣で出直せばと後悔する。ファッション片手剣で勝とうなど、なんて愚かで世界の真ん中にいる気になっていたのだろう。
そして―
負けた・・・
「旦那さん倒したにゃ!!」
うるさくしないで。帰るよ。
それはただのダウン・・・
▼ビデオ判定
倒してた。
倒してた・・・
システムアナウンスがハッキリと”討伐完了”と告げている。
・・・なにかこう、勝ってた感がみなぎってくる。
やりきった感は十分だ。
そうだとも。
ゴールなんて、自分で動かせばいい。
韓国のように。
殺ったれぃ・・・!
殺ったれぃオマエらあ!!!
驚くべき速さで救援が来た。
何を死んどるかぁ!
フルラウンドを制した自信からお助けハンターに強めに当たる。
さすがに負けはしなかった。
良三。
今回のラスボスはゼノ・ジーヴァよりは、マシだったよ。
たぶんね・・・。
抗議の片手剣でムービーを取り直す。
結局、最後までジョーとオバサマの好奇心クラブ劇場であった。このストーリーに共感するハンターはいるのか。
ジョーと陽気君、お似合いじゃん。
こうして見ると、やはりオマエはわたしと組んでるから華があるように見えているのだ。
それをいつか気づかせてやりたい。
エンディング。
ジョーの酒にネロミェールのゲロ水と片手剣の陽気君がボマーでかいた汗を溶かして入れるという作戦はリーダーの快諾を得て実行された。
システムの監視を盗んで収集した甲斐があった。
しかしこのオトコもやたらとボディタッチをかましてくるスケベ野郎なので気が抜けない。
ヘンタイぞろいの調査団を抜ける頃合いか・・・。
おしまい