5月最後の日曜日
この日訪れたのは車で20分ちょっとの「大塚・歳勝土遺跡公園」。
近場ですが、今日が初訪問です。
「ワンコがいない公園だと、いいんでしゅけどね…」とつぶやきながら、
大きな木々に囲まれた坂道を慎重に上るバニラ姫。
弥生時代にはこの丘の上に、100人程が暮らす集落があったのだそうです
坂道を上り切った広場には、その遺跡群を復元した、
1/100スケールの地形模型がありました。
「バニラのお尻の下は川。その北側に、大きなムラがあったんだって」
「あんまりピンとこないんでしゅけど…」と困惑していた姫でしたが…。
竪穴式住居などが復元されたエリアに進むと、
「お父しゃんが説明してたこと、今わかったかもー」と、なんとなく理解できたみたい。
(現在この場所は、ワンコ立ち入り禁止となっています)
ところが「当時の住居や倉庫を見て回ろうか」と歩き出したところ、
「アタイはトカゲしゃんを見つけまちたよん」
突如ハンター顔のガウガウモードになったから、さぁ大変
ここは静かに見学する場所だよーと慌てて抱きかかえ、遺跡エリアを後にしました。
さて強制退去で、へそを曲げるかと思った姫でしたが、
「アタイ、この場所、好きかもー」と、隣接する竹藪ゾーンを気に入った様子。
尻尾をブンブン振り回しながら、
楽しそうなそして興奮した顔つきで散策していました。
そうかと思えば「お父しゃん、ヘンなのが出てきた~」と、
伐採されたタケノコを見つけ、驚いて報告に来たりして。
「それは大きくなったタケノコさんだよー」
「タケノコしゃんなら、食べなくっちゃでしゅよー」
ちょっとバニラっ生で食べたらお腹壊すよー
取り上げようとしたところ、
「これはアタイのタケノコしゃんでしゅからっ」
両手でしっかり押さえ、断固死守するキュートな姿に、私はもうメロメロでした。
さてそんな楽しい休日を過ごした数日後に、我々父娘を襲った悲劇…。
それは私の海外出張しかも8泊9日
察したバニラはスーツケースの中に入り込み、
「アタイも一緒に行くんでしゅから」
そうしたいのは山々だけれど、無理なんだよー
姫と暮らすようになって、初めてとなる私の長期不在。
留守中の気晴らしにと、新しいオモチャを置いていったものの、
「アタイはお父しゃんと一緒に遊びたいんでしゅよ…」と、テンションは下がったままだったようです。
そして離れ離れの日々が過ぎ…。
お別れをしてから8日目。
帰国した私を待っていたのは、「お父しゃん、お帰りなしゃいっ」と、
泣き笑いの表情のバニラ姫でした。
会いたかったよー 寂しい想いをさせてゴメンねー。
感動の再会を終えた父娘でしたが、すぐに通常モードに。
「この大きな袋は、アタイへのおみやげでしゅか」
「これはバニラのじゃないから、噛まないで鼻汁もつけないでー」
8日間の空白などなかったかのように、元通りのわちゃわちゃバタバタな父娘に戻りましたとさ。