なぜ俺たちを狙うのか──ボットの「商売モデル」と心理戦
ボットは嫌がらせじゃない。
ビジネスだ。業者はハッシュタグや投稿内のキーワード(「寂しい」「疲れた」「暇」など)をスキャンしてターゲットを抽出し、自動化アカウント群で一斉接触する。反応率は低くても母数がでかければ成立する。オファーはアフィリエイト報酬型が多く、クリックや登録で小銭が入る構造を悪用している。今は自動化ツールがあるから、一度仕組みを作ればほぼ放置で稼げる。
心理トリックが上手いのもポイント。最初に肯定や同情で警戒心を下げ、会話で距離を縮めてから外部リンクや有料オファーに誘導する。「限定」「今だけ」「特別」などの言葉で焦らせるのも常套手段だ。被害は金だけじゃない。
アカウント乗っ取りで友人にスパムが広がったり、個人情報が売られて日常生活に影響が出ることもある。対策は二本立て——技術的に、プライバシー設定の強化、二段階認証、通知の見直し。心理的に、知らないアカウントや誘導に感情で反応しない。危ないDMの典型例は「今だけ!特別に見せるよ→short.url/abc 急いでね❤️」。こういう短縮URL+急かし文句+絵文字の組み合わせは高確率で業者だ。反撃よりも即ブロックと通報、仲間内での情報共有が被害を防ぐ最短ルートだ。