透析患者へのカルニチン投与 | 病棟薬剤師&DIやん

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医療従事者の方々向けに書いています。非医療従事者の方々はここに書いてある情報を鵜呑みにせず、必ずかかりつけ医・薬剤師等にご相談ください。

カルニチン製剤の添付文書はこちら↓

 

効能は、カルニチン欠乏症

 

用法用量は、

血液透析に伴うカルニチン欠乏症に対しては、

通常、レボカルニチンとして体重1kgあたり10~20mgを透析終了時に、

透析回路静脈側に注入(静注)する。なお、患者の状態に応じて適宜増減する。

となっています。

 

まあ、1000mg1本投与することが多いです。(稀に2本)

投与間隔も週1回未満から週3回以上まで様々。

 

添付文書の臨床成績の項には、

 

血清中尿素窒素(SUN)、クレアチニン及び無機リン値の減少

透析中の筋肉痙攣及び低血圧の発現率の減少

身体持久力等の臨床症状の改善

血漿中カルニチン濃度が上昇

倦怠感の改善

ヘモグロビン値及びヘマトクリット値の上昇

ヒトエリスロポエチン投与量は減少

 

という様々な効果が書かれています。

 

マルチな薬剤というか、

それだけカルニチンという物質は生体内で重要な働きをしている、

ということですね。