DPP4阻害薬の心血管ベネフィットは? | 病棟薬剤師&DIやん

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医療従事者の方々向けに書いています。非医療従事者の方々はここに書いてある情報を鵜呑みにせず、必ずかかりつけ医・薬剤師等にご相談ください。

 

↑手頃な価格で、わかりやすくまとまっています。

 

 

 

↑昨日、DPP-4阻害薬の心不全リスクについて書きましたが、

ADAの糖尿病治療ガイドラインの第10章で、

DPP4阻害薬,GLP-1 RA、SGLT2阻害薬の

心血管アウトカムを比較しています。

 

とてもわかりやすい。

 

DPP-4阻害薬 VS プラセボ

 サキサグリプチン(オングリザ)が心不全入院を有意に増やしている

 その他のアウトカム(心血管死、全死亡含む)は全て有意差なし

 

GLP-1受容体作動薬 VS プラセボ

 主要心血管有害イベントは

 リラグルチド(ビクトーザ)、

 セマグルチド(リベルサス)、

 デュラグルチド(トルリシティ)で有意に低い

 全死亡は

 リラグルチド(ビクトーザ)、

 エキセナチド(バイエッタ、ビデュリオン)で有意に低い

 

SGLT-2阻害薬 VS プラセボ

 主要心血管有害イベントは

 エンパグリフロジン(ジャディアンス)、

 カナグリフロジン(カナグル)、

 ダパグリフロジン(フォシーガ)で有意に低い

 全死亡を下げたのは

 エンパグリフロジン(ジャディアンス)

 

DPP4阻害薬については

Cardiovascular outcomes trials of dipeptidyl peptidase 4 (DPP-4) inhibitors have all, so far, not shown cardiovascular benefits relative to placebo. 

However, results from other new agents have provided a mix of results.

とのことです。

今後どうなるでしょうか?