心不全のある糖尿病患者へのDPP4阻害薬投与 | 病棟薬剤師&DIやん

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医療従事者の方々向けに書いています。非医療従事者の方々はここに書いてある情報を鵜呑みにせず、必ずかかりつけ医・薬剤師等にご相談ください。

 

↑医療系ガイドラインにしては手頃な価格で、わかりやすくまとまっています。

 

↑アメリカ糖尿病学会の糖尿病薬物療法ガイドライン(2020)の解説記事です。

 

↑これがガイドライン本体です。

 

大まかな流れは、

 

1.初期治療は、生活習慣の改善とメトホルミン

2.その上で、アテローム性動脈硬化性心血管疾患、慢性腎臓病、心不全がある場合は、

GLP-1受容体作動薬またはSGLT2阻害薬を考慮(推奨グレードA)。

3.それでもA1Cが目標未達成の場合、DPP4阻害薬やSU薬、基礎インスリン等を考慮。

※但し、心不全の場合、DPP4阻害薬はサキサグリプチン(オングリザ)以外、となっています。

 

オングリザの添付文書には、心不全について

9.特定の背景を有する患者に関する注意 合併症・既往歴等のある患者

9.1 心不全(NYHA分類Ⅲ~Ⅳ)のある患者
9.1.1 海外臨床試験において、本剤投与群(289/8280例、3.5%)ではプラセボ群(228/8212例、2.8%)と比較して、

心不全による入院の発現率が高く(ハザード比1.27[95%信頼区間1.07-1.51])、

リスク因子は両群ともに、心不全の既往や中等度以上の腎機能障害であったとの報告がある

 

と書かれています。