新しい加齢黄斑変性の薬、ベオビュ | 病棟薬剤師&DIやん

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↑古典的点眼薬から最新の抗VEGF薬まで網羅しています。

 

加齢黄斑変性は日本人の中途失明原因の第4位で、

日本人の70万人が罹患していると推定されています。

 

現在、当院の眼科では

ラニビズマブ(ルセンティス)、

アフリベルセプト(アイリーア)

という2種類の薬剤を、

病状などに応じて使い分けています。

 

これらは、いずれも抗VEGF薬です。

VEGFとは、vascular endothelial growth factorの略で、

血管内皮細胞増殖因子と訳されます。

抗VEGF薬を注入することで、異常血管の成長を抑制します。

 

先月、アイリーア、ルセンティスに続く、第3の抗VEGF薬が発売になりました。

それが、ブロルシズマブ(ベオビュ)です。

視力維持効果はアイリーアと同程度で、

分子量が小さい、組織への透過性が高く、体循環からのクリアランスが早い。

既存薬剤と同程度の半減期ですが、既存薬より高濃度での投与が可能で、

その分、効果の持続時間が長いということです。