上の本に「認知症に対するコリンエステラーゼ阻害剤の比較」という節があり、
コリンエステラーゼ阻害剤が有効なものは今のところADと脳血管性認知症とDLBの3種類といえ,
上述のように作用機序に違いはあるがどの薬剤も概ね同程度の効果を示す。
しかし,その利益はADAS-cogで2~3点.MMSEでも1点ほどであることは記憶しておくべきであろう
(一般にADAS-cogでは4点以上,MMSEでは3点以上が臨床的な意味をもつとされる)。
と書かれています。
効果がこの程度なので、副作用が出たらベネフィットは全く無くなります。
レミニール(ガランタミン)、イクセロン・リバスタッチ(リバスチグミン)の「1ヶ月おきに増量」に比べて、
アリセプト(ドネペジル)の1~2週での増量は、少し速い印象です。
実臨床で、1週間で増量する例は、今は少ないのではないでしょうか?
特に、悪心嘔吐等の消化器症状は、
慎重な漸増で回避できる事が多いので、
あせらず、慎重に行きましょう。