長らく引きこもりだった私が
最近は外出が増えつつある。
心ワクワクする場所へ。
先日は「珈琲のための器展」へ出向いた。
私は昔っから珈琲愛好家(もちろん自称)で
長く珈琲会社に勤めた。
結婚後も喫茶店で働き、
私の側にはいつも珈琲の香りと気配があった。
今でも毎日の珈琲タイムは
私の暮らしの中の特別で至福なひととき。
人にとっての服のように
器もとっても大事&重要。
古民家の中にはところ狭しと
作品が姿を並べ、個性を放っていた。
作品をひとつひとつ手に取り眺めていると
器の中に作者の物語を想像してしまう。(勝手に)
素敵な物語がひしめく空間は
とても心地よく、しばしうっとり佇む。
どの作品も主張しているのに
その場にはなぜか統一感がある。
武骨だけど温もりのあるかたち。
愛らしい表情。
柔らかい色合い。
見たことのない世界観。
まるで息をしているように。
いや。
生きていると思った。
これが手仕事の技あり力ありなのかと実感。
角のスペースで珈琲をいただいた。
主催の方が展示品の中から選んでくれる。
主催者さん、
気づいていたのか、偶然か
私が気にいった作家さんの器で
珈琲は運ばれてきた。
心をこめて手作りされた器は
持ったときも置いたときも
私に優しく馴染んでくれ、
少し冷めたマンデリンを極上の味にする。
ふむ。
心のアンテナ次第で
五感はフル活動。
ありふれた日常は色を変え
豊かで贅沢なときを運んでくるのだ。
帰り道、歩きながら
さっき買わなかった心ときめく器を想った。
帰宅し家での暮らしに戻った時に
脳裏からその姿がどうしても
消えないのならば
それは恋である。
恋には一瞬で落ちるものと
後からジワリ追いかけてくるものがあるのを
大人(おばさん)の私は知っている。
その時は君を迎えに行こう。




