ここでの超長距離レースは、500km以上のロードを中心とし、自分で必要な備品を背負って走るフットレースとします。

 

 超長距離レースでは、走力以外の要素が非常に重要です。

 

250kmレースまでは、100km大会や24時間大会での実力者には敵わないが、500km以上の大会では何が起こるかわからない。

2021年大会では、60km地点では総合18位でしたが、 150km地点:9位、250km地点:6位 ゴール:4位 と自分の行動計画を完遂する

ことで上位入賞することが出来ました。

 

今回は、その一つ危険回避能力に関して、私なりの8項目を説明します。

 

1. 気温・湿度 

    2018年・2021年のスタート時は気温25度以上、序盤の河川敷のコースでは水分補給がままならない。

   しかし、峠超えや長野・新潟での夜間走は気温が低下しパフォーマンスが低下した。

 

2. 雷

    2018年は長野~新潟で、雷の影響で多くの選手が一時避難を余儀なくされた。

  (私は、ラスト3kmの河川敷で雷雨にあい、地面に伏せながら進んだ)

 

3. 動物

    夜間で単独走、動物の気配を感じることがある。野生動物との遭遇・対処法は重要。

 

4. ケガ(転倒)

    前半のケガ(転倒)は不安のままレース運びをしなければならず、

    後半のケガ(転倒)は身体へのダメージが大きい。

 

5. 車

    選手が交通規則を遵守していても、車相手ではどうにもならない。

   とくに、夜間に歩道のない道路を走行しなければならない場合、ドライバーは歩行者はいないと思っている。

 

6.睡魔

    転倒・事故につながる。休む勇気が必要。

   (私の場合は、5分間目を閉じることで再び行動することが出来る)

 

7.コースロスト

    読図法の能力が必要

   スマホの使用はバッテリー不足になり、歩きスマホとなり、転倒の危険が伴う。

   日常生活からの読図法のトレーニングが必要

 

8.携帯備品

   軽量化は危険面が高まるが、走力面は有利

   重量化は安全面が高まるが、走力面は不利

 

 走力面の練習だけでなく、それ以外の要素の方が超長距離レースでは重要です。

   

 過去の様々な経験の積み重ねと自分なりのやり方を模索し、その場面で最善の方法を選択することが

超長距離レースでの好走につながると考え、取り組んでいます。

 

 

 

(HGR: 2020年3月)