権力者になると、地球を破壊するゲームに挑戦したくなるのか。
あるいは、あり余る力を神である地球に誇示したくなるのか。
西洋文明は自然をいかに手懐けることに終始してきた。
ある面では、一大敵対勢力でもある。
プーチンの場合、大地も凍土と化す極寒のロシアの自然環境だからか、
自然に対する怒りから解放したいと願うのか、
地軸を変える南北を逆転させたいのか。
ともあれ、手っ取り早く南進である。
作品は「地球を解体」し、切り刻む。
樋口正一郎 「地球解体」Ⅰ
何がなんでも、自分の体も切り刻むほどの怒りがプーチンから発散している。
同時に、日本がアメリカの庇護の下、経済成長したと言っても、
子供から大人として自立する意識を持たなかった、
40年に亘る低迷は国家としての骨格を考え、築くことをしなかったせいだ。
バラバラになった世界と日本を繋ぎ合わせ、再構築するしかない。
樋口正一郎 「地球の回転を止める」
そこには、太陽のフレアのような熱い情熱で、互いの怒りを溶かし、
くっつけ合う愛が必要だ。