ニューヨーク滞在がディビッド オフイスでの勤務で
経済的な安心感もあって、ニユーヨークの画廊にもよく出かけた。
(初渡米1970年 1ドル=360円)
レオ・キャステリ画廊やメアリー・ブーン画廊にも度々行った。
有名なアンディ・ウォーホールやキース・へリングらとは時々すれ違ったりした。
画廊で驚いたのはDIA ART FOUNDATION (https://en.wikipedia.org/wiki/Dia_Art_Foundation)。
画廊の入口ドアから内部に入ることができない究極のアースルーム。
ビルのフロアに幾つも続く部屋に高さ60㎝ほどの土が畑のようにあるいは砂漠のように続く。
だから入口のドアを開けると、その高さのガラスの仕切り板によって、
人は中を歩いて見ることはできない。それしか無い。
何のインフォ―メーションも無いのだ。ウォルター・デ・マリアの作品である。
dia art foundation earth room - 検索 画像
もう一つある摩訶不思議なDIA ART FOUNDATIONの展示は
1㎞の真鍮の棒である。
場所はドイツ、カッセルで5年に一度開催されるドクメンタ展で展示した、
デ・マリアの作品だ。
カッセルの現地では、ドリルで、1㎞のボーリングをした時の
(カッセルのドクメンタ会場に永久展示:『Vertical Earth Kilometer』。
地表には直径5センチほどの真鍮の棒の端だけが露出している。1997年カッセル デ マリア 作品 写真 - 検索)
同じ長さの1㎞をNYCの画廊では、
直径5㎝の、長さ2mほどの真鍮の丸棒500本を、
整然と画廊の暗い木の床に並べている。
その展示はまさにあり得ない世界に足を踏み入れたのだと知った。
踏み入れてはならないところに入ってしまったようだった。
カッセルのドキュメンタには何度か行っているが、
このボーリングの作品の現場は見ていない。
当時住民から家が揺れるという苦情が出て、
もっと深く掘る予定を中途で止めたという話がある曰くつきの作品である。
地球の反対側までボーリングする計画だったのかも知れない。
最もカルチャーショックを受け、文化の違いを感じたのは
ニューヨーク、連邦ビル広場のリチャード・セラの
「傾いた弧 ARC」〈1981年〉に遭遇した時だった。
長さ36m、高さ4mそして厚み76㎜ほどの鉄板が少しカーブして
内側に少し傾斜しているだけの鉄の塀。
これは長さ36メートル・高さ4メートルの巨大な鋼板を
広場の中央に設置するもので、広場を横断する人の導線をはばんで
人々が彫刻と関わるようにデザインされていた。
この作品に出合ったことで、アメリカの多くの作品、ひいては欧州、
アジアと環境彫刻の行脚が始まることとなった。
現在は存在しない、裁判の末撤去された リチャード・セラの「傾いた弧」 @s.higuchi
先のウォルター・デ・マリアの真鍮棒にしてもそうだが
私は地球のあるいは平らな地球をつくってみるというのも想像して
楽しんだこともある。
地球に接線を引くというのを考えたこともあったが、
ガリレオが地球は丸い、球体であるという概念を発表する以前の地球は
平面でできていると考えられていた。
地球が海から突然崖になっているのを実際に見たいと思った。
