人類が地球上に増えるに従い、

地球にとっては始末に悪い癌のように、

地球そのものをも殺しかねない。

 

               火星とか月の生物の生息できない星になることが

誰もは分かっていても恐ろしいので口にだせないだけだろう。

 

               地球を我が物顔に個人や国家が所有したときから、

問題は無限の悪い連鎖が始まった。

今こそ、人類が地球から借りていることを認識すべきである。

地代を地球に払うことを義務づけるべきだ。

 

               今のCO2削減などというその場しのぎの言い逃れは、

それを商売とする企業の思う壺。

今のままでは人類の首が確実に締まってしまう。

 

             そこで美術家の出番。

とは言っても能天気な美術家は極楽トンボよろしく。

地球環境なるものの深刻さとは無縁な生物。

強いて言うならその極楽の環境を人に見せてほしい。

極楽とはどんな所で、何が今この世とは異なるのか。

 

             旅行時代の今日、

人は世界中を旅して回り探し求めているのは、

有り得ないと思いながら、極楽の破片でも匂いでも、

幻想、幻覚でも出合えたらと願ってのこと。

 

             バーチャルでもCGでも、一家に一台極楽ルーム。

テレビで極楽アワーがあってもいい。心に一つ、ポケットに一つ。

 

             極楽とは、何のことはない人類が地球に現れた初めての記憶を、

人類のいない無垢な地球の姿を探しているパラドックスそのものなのだ。