現在の日本政府の体たらくは、10年前の未曽有の東日本大震災時の

民主党政府が実態を暴露したのと酷似している。

そして、今回のコロナでは自民党政府が民主党と変わらない

無政府ぶりを曝け出している。もっとも、これは当然の成り行きなのだ。

 

          いつもの話で申し訳ないが、有史以来、海彦、山彦のように自然に頼り、

     国家が成立以後も自然の恩恵や災害に身を任せてきた。

    この絶対的条件は江戸や明治時代の為政者にとっては都合の良いシステムだった。

     しかし、現在も続く鎖国のようなシステムは

     西洋文明が築いてきた知恵を活用し、サバイバルしてゆくには難しい。

 

           アメリカのような国にしても、「階級による分断」ではなく、

     「人種による分裂国家」に確実に進行している。

     先の大統領選挙でのトランプへの投票がバイデンへの投票に拮抗したことからも

     分裂の捌け口を模索している段階なのだと思える。

 

          話を戻すと、西洋文明の根幹は自然に頼らず、人間の知恵で世界を築く。

      つまり、古代ローマのように、理想とする社会と都市を表明し,築いた。

      初めにこういう社会にしたいという理念があった。

 

          今の日本の首相からは、この国をこういう理念のもとにリードしてゆきたい

       という表明は聞いたことがない。

       残念ながら、明治政府では近代化とは産業振興だけで、本質は江戸時代を継続し、

       近代文明とは何かを検証せず、国際社会で漂流を続けるのみである。

2014年オリエ アートギャラリー 樋口正一郎展より