7月1日に昼食にスパゲッティを食べ終わって、
少し経った時、突然天国から地獄へ転がり落ちた。
いつもの急激な下痢かと思ったら、
さにあらず雲古と血の雪崩、デブリの圧倒的な怒涛の爆発。
自分の腹の中にこんな悪のパワーが潜んでいたのかと、
映画「エイリアン」で腹を蹴破って出てくる、
例の「鉄の爬虫類」が、ついに自分に住み着いたのかと腰が抜けた。
トイレの惨状を見て茫然自失気味のワイフと話し、救急車ではなく、
彼女の運転で行きつけの比較的近い総合病院に向かうことにした。
10年ほど前、下血をやったときは血の量も少なく、
今回のに比べれば役者は格下の「三下」で色がついていたという程度。
一般外来で、2度目の大量下血をしたトイレで大冷汗をかき、失神した。
病院はやっと緊急事態に気づき救急治療を施し、4階の内科病棟に入った。
集中治療室にて
点滴、輸血と針の穴をさすところがなくなってきている
それからは、病院ジャングルクルーズである。
人間の生と命に対する執着は物凄く、
特に、精霊が遊ぶ時間帯の夜になると
無名性と生きることへの怨念が増幅し、
歯止めの利かなくなった欲望の迷宮を漂流することになる。
ライオンやトラといった猛獣は分かりやすい。
しかし、人を脅す怒声や痛みや悲しみに耐る苦痛の呻き、咆哮!
病院は極楽であるこの世から隔離され、
地獄へのパスポート所有者の収容施設から脱獄し、
エデンに復帰はあるのか。